カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作、『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』に続く完結編です。
『死のドレスを花婿に』もヴェルーヴェン警部なんですけどね。

うーむ・・・。
いや、面白いんですよ?
ヴェルーヴェン警部シリーズは、だまし絵みたいに、最初に見ていたものが途中でガラリと全く違ったものに見えてくるという構成が特色で、『その女アレックス』はひっくり返りそうになったし、『死のドレスを花婿に』もすんごく面白かった。
今回もその構成の素晴らしさは引き継がれています。

が、悪の描き方が弱いのだよな。
他3作の悪の描き方といったら、トラウマになりそうなレベルだもの。

そしてヒロイン。
『その女アレックス』も『死のドレスを花婿に』も、女が強烈なのです。
こんなの読んだことない!!というレベル。
今回も女が鍵なんだけど、受け身なんだよなぁ。

このシリーズを未読の方は、まずは『その女アレックス』を。
『その女アレックス』と『死のドレスを花婿に』は超お薦め。
絶対に退屈させないから!