世田谷パブリックシアターで3月11日(その後、全国各地へ)まで上演される「シャンハイムーン」を観てきました。
https://setagaya-pt.jp/performances/201802shanghaimoon.html
第27回谷崎潤一郎賞を受賞した井上ひさし氏の作品を、栗山民也氏が演出。
野村萬斎氏が『阿Q正伝』『狂人日記』などで知られる中国の偉大な文学者・魯迅を演じています。

舞台は昭和9年の上海。
思想革命の指導者でもあった魯迅に、国民党政府より逮捕令が出された。
逃亡を余儀なくされた魯迅は第二夫人の広平と共に親交のある内山夫妻が営む書店の二階に匿われる。

魯迅と魯迅を助けてくれた日本人4人との、魯迅が内山書店の二階に匿われていた1ヶ月間を描いています。

魯迅の作品を読んだことがある人ってどれくらいいるのだろうか…。
ちなみに私は中学生の時に『阿Q正伝』を読んだきりです。

魯迅の作品をもっと読んでいた方が楽しめるとは思いますが、魯迅の名前しか知らなくても大丈夫。
革命
云々といった政治色の強いストーリーではなく、偉大な文学者である魯迅が実は大の医者嫌いで歯がボロボロだったり、正妻を酷い扱いにしていたり(思想革命の前にあなたの家庭を何とかしろよ…と思ってしまう)という人間らしい姿を描いており、周囲を巻き込んだ日々の騒動に思わず笑ってしまいます。

決してコメディではないのです。
魯迅は至極真面目なのに笑ってしまう。

この点が狂言とも通じる部分だなと思いました。

人間が必死で生きている姿は滑稽だ。
でもその姿はたくましく、愛おしい。

まぁでも、萬斎さんが出演していなければ、観には行かなかったな。
広末さん久々の舞台とのことですが、張り上げた声がキンキンしていて辛かった…。
その点、萬斎さんは大声出さなくても声が通る。
普段、舞台に出ている人とテレビの人との違いですよね。