なにこれ?なんでこれを映画化したの?

2015年8月にパリ行きの高速鉄道内で起きた無差別テロ事件を映画化したものです。
予告を観た時に、テロリストを制圧するなんて時間的には一瞬のことだよね?どうやって2時間もたせるの?
まさか延々と回想を挟むとか・・・!?と思ったんですよね。
不安的中。

テロリストを制圧した3人の青年の生い立ちが延々と綴られます。
まさに彼らがアムステルダム発パリ行きの高速鉄道に乗るまで、ずっと。
鉄道のくだりは15分も無かったのでは?
そこまでずーっと、正直言ってどうでも良い一般人のありきたりな生い立ちを見させ続けられる。
これが本当につまらなくて、苦行のようでした。
3人とも悪ガキで、しょっちゅう校長室に呼び出されるとか、マジどうでもいいっちゅうねん。

どうしようもない悪ガキで、人生に挫折し続けた過去を持っていても、勇気を出せば、人生一発逆転できるよ!という話??
(私はねー、昔から、ヤンキー先生とか嫌いなのよ!)
だとしたら、延々と見させられるこの3人の過去をもっと上手く生かすべきだったと思うのよね。

どうしようもない人間が人助けする話なら、「アンナチュラル」の8話の方がずっと感動します。
悪かった過去もちゃんと生きているし、脚本の出来がずっと良い。

私はイーストウッド監督作品を結構観ていますが(「ミスティック・リバー」以降は全て)、今までで一番酷かった。
イーストウッド信者って、イーストウッド監督作品全てを褒め称えるけど、それって論理的ではないと思うんですよね。
私にも好きな監督はたくさんいますが、好きな監督にも駄作はあるし、全作品が傑作なんてありえないでしょう。
イーストウッドのことだから、全てが痛烈な皮肉(本編中に「アメリカ人は全ての手柄がアメリカのものだと主張する」みたいな台詞があったので、深読みした)であったとか、何かしらのオチが欲しかった・・・。

なお、青年3人を本人たちが演じているという挑戦をイーストウッドはしたそうですが、これもねぇ、監督の自己満足だと思うのよね。
視聴者には関係無いというか。
だって私、観終わってエンドロール流れるまで、気付かなかったし。
なんか演技下手な見たことのない俳優さん達だなとしか思わなかった。

細かいことだけど、Wi-Fiが繋がらなくて一等車に移動していましたが、切符はどうしたんですかー?


2点
http://wwws.warnerbros.co.jp/1517toparis/