面白かったです。

貧しい家庭に生まれ、厳格な母親ラヴォナに育てられたトーニャ・ハーディング。
フィギュアスケートの才能に恵まれた彼女は、血のにじむような努力を重ねて、アメリカ代表選手として1992年のアルベールビルオリンピックに出場するも、メダルには届かなかった。
フィギュアスケートを諦めウェイトレスをするトーニャに吉報が。次の冬季オリンピックは4年後ではなく2年後だという。それなら可能性があるかもしれないとトーニャは奮起、リレハンメルオリンピックの出場権を手に入れるが、元夫のジェフ・ギルーリーの友人がトーニャのライバルだったナンシー・ケリガンを襲撃し、大怪我を負わせてしまう…。

トーニャ、ラヴォナ、トーニャの元夫、その友人、記者、登場人物がそれぞれの目線で事件を語ります。

で、記者の「馬鹿しか登場しない」という台詞が秀逸。
まさにそうなんです。
全員が浅はかで場当たり的で本当に愚か。

この映画を観て一番思ったことは、自分の人生をダメにするのは、他の誰でもない、自分自身だということ。

誰のせいでもない。自分しか自分の人生をダメにできる人はいない。
トーニャは襲撃事件のことを知らなかったと主張していますが、仮にそうだったとしても。
トーニャの夫でもトーニャの夫の友達でもない。
こんな友達のいる、こんな夫を選んだ自分自身が悪いんです。

それにしても、全員上手かったなぁ。

強烈な母親ラヴォナを演じたアリソン・ジャニーがアカデミーの助演女優賞を受賞していますが、トーニャ役を演じたマーゴット・ロビーも素晴らしかった。
エンドロールに実際のトーニャの試合映像が流れるのですが、衝撃が走りましたよ。何が衝撃って、本編内のマーゴット・ロビーの演技とそっくりそのままなんです。
逆ですね。マーゴット・ロビーがトーニャの演技を完全コピーしているんです。ちょっとした仕草や足さばきまでそっくり。
「鳥肌が立つ」って本来は、感動や興奮した時などの良い意味では使わないんですが、でも本当に鳥肌が立った。

そして夫の友人!デブで引きこもりの童貞(って私ではなく映画の中で言われるんですよ)なのに、自分は諜報員で世界中で仕事をしていると本気で思い込んでいて、この襲撃事件でもプロの諜報員気取りなんですよ。その演技に戦慄しました…。

監督はクレイク・ギレスピー。

「ラースと、その彼女」の人だと知って、納得。
だからどこかシュール・コメディのエッセンスがあるのね。
カメラアングルやカメラワークも面白かったです。

これは是非観て欲しいです!



4点
http://tonya-movie.jp/