旅行代理店で課長代理として働く優子は、40歳を目前に、出張先のカンボジアで28歳の部下とアクシデント的に関係し、妊娠してしまう。会社は時代錯誤的な社風で、未婚の母になったら辞めさせられる…。未婚の母なんてありえないと思っていた優子だったが…。

垣谷さんの本は全て読んでいるのですが、ようやく気付いた。
人物描写がステレオタイプで、深みが無いんだよね…。
人間ってもっと複雑な生き物だと思うけど…。

という訳で、優子のお腹の子供の父親である水野、優子の上司、優子の同期の女性、キャラクターが単純過ぎて、何だかなぁだった。

優子が妊娠しているらしいと社内で噂が広まり、水野が優子を呼び出し、まさか自分の子供ではないよね?と確認するのですが、その態度に、優子は本当のことが言えなくなってしまうのですね。で、あからさまにほっとしている水野に、もし水野の子供だったらどうするのか?と訊いたところ、「土下座して頼んで堕してもらう」と言うのです。なんだかなぁ…ひねりが無いなぁ。

個人的には、一度も子供が欲しいと思ったことが無いので、好きな人の子供でもないのに産みたいと思う気持ちは到底理解できないのですが、でもまぁそれは人それぞれですよね。

あ、あと、世間の40歳女に対するイメージ、ゾッとした。
うちの会社にいると、ついつい40歳なんて若い気がしてしまう…。