簡単にあらすじを説明します。
舞台はスウェーデンのストックホルム。
天才ハッカーのリスベットが人工知能研究の権威であるバルデル博士に、彼自身が開発した核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局(NSA)から取り戻して欲しいと依頼される。
彼女の能力からすれば簡単な仕事だったが、入手したプログラムを謎の犯罪組織に横取りされてしまう。

面白かったです。
スピード感があって、スタイリッシュで、目が離せませんでした。
エンタメ作品として楽しめました。
やはり映画は良いな。
2019年は2018年よりたくさん映画を観ようと思えました。

「ドラゴン・タトゥーの女」シリーズ最新作という枕詞が付いていますが、正確ではないですね。
『ドラゴン・タトゥーの女』というのは、スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる小説『ミレニアム』シリーズの第1部で、ラーソンは第2部『火と戯れる女』、第3部『眠れる女と狂卓の騎士』を書いた後、第1部を出版する前に亡くなっており、本人は自身の小説がベストセラーになったことも、映画化されたことも知らないのです。小説も本当は第5部まで予定されていたらしい。

私は小説は未読ですが、ノオミ・ラパスがリスベットを演じたスウェーデン版の映画を第3部まで観ており、内容は把握しております。

ということで、今回の「蜘蛛の巣を払う女」は、ラーソンが書いたものではないのですよ。
まぁ、作者が亡くなって未完となってしまった小説を、他の人が引き継ぐことは、歴史上ではなくはないけど…。

で、今回の映画。
色々と疑問が。

そもそも2011年にデヴィッド・フィンチャー監督によりハリウッドで「ドラゴン・タトゥーの女」がリメイクされました。その時のリスベット役はルーニー・マーラ、ミカエル役はダニエル・クレイグでした。

続編の公開は嬉しいです。
かなり年月が経ってしまったので、キャストが変わってしまったのも仕方ないかもしれない。
が、第2部と第3部はどうした!?
なぜすっ飛ばして、第4部を映画化した!?
しかもラーソンが書いたものじゃないし…。

第3部の『眠れる女と狂卓の騎士』は、リスベットと父親の関係が分かる重要なパートなのですよ。
スウェーデン版の映画を観ている人や小説を読んでいる人ってそんなに多くないと思うの。
ハリウッド版の「ドラゴン・タトゥーの女」を観て、次に本作を観たら、色々なものが埋まらず、分からないのではないかなぁ。

いや、映画自体は普通に楽しめると思うの。もはや「ドラゴン・タトゥーの女」すら観ていなくても、面白いと思えるはず。
(逆に言うと、もはや天才ハッカーの女性によるアクション映画という内容になっていて、あまり『ミレニアム』は関係無いというか…。)
なのですが、背景を知っていると更に楽しめると思うので、残念だなと。

今回のリスベットを演じたクレア・フォイ。
ルーニー・マーラでは可愛すぎて、“男を憎む女”に見えないなと思っていたので、ちょうど良い塩梅だと思いました。背が高すぎるけど。(原作では小柄で少年にしか見えないという設定)

2点だけ気になったったのは、天才ハッカーという設定が天才すぎて魔法使いのようになっている点と、あのミス!
あんなに賢い子供があんなミスするかなぁ。リスベットも天才なのだから、これくらい先を読んで、アレを子供から取り上げそうなものだけど。