ものすごく退屈でした・・・。

サウスボストンを舞台に、ジョニー・デップ演じるアイリッシュマフィアのジェームズ・ホワイティ・バルジャーが伸し上がっていく話です。
そこに、ジェームズの弟で上院議員のビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)と、幼馴染みでFBI捜査官のジョン・コナリーが絡んできます。

少年時代を共に過ごした3人が、大人になって違う立場に置かれ・・・という点で、「ミスティック・リバー」を思い浮かべたのですが、雲泥の差。
本作はとにかく人間ドラマが無い。

たとえば、貧しい家庭で育ったビリーがなぜ上院議員になれたのか。ジェームズが悪事で稼いだ金で大学に行かせてくれたからで、だからビリーはジェームズをかばい続けているとか。ジェームズとコナリーの過去の関係性とか。そういったドラマが描かれておらず、ひたすら淡々と時系列でジェームズが次々と邪魔者を殺していくのを見させられるのです。

きっと2011年に16年も逃げ続けていたバルジャーが捕まったのを見て、これは映画化したら面白い!と思ったんだろうけれど、実際にあった話って、それだけでなんか底上げされちゃって、たいして面白くない話でも映画化されちゃうんだよね。
今一度、冷静に、これがフィクションでも面白いか、ということを製作者は考えた方が良いと思う。

ジョニー・デップって、被り物じゃない映画(「ラムダイアリー」「トランセンデンス」そして本作)ではなかなかヒット作に恵まれませんね。


2点(5点満点)
https://warnerbros.co.jp/c/movies/blackmass/