窪美澄さんの著作は全て読んでいますが、窪さんの最高傑作の一つではないかと。
と思ったら、第161回直木賞の候補作だったのですね。
私、こんなに本も読んで映画も観るのに、文学賞も(日本の)映画賞も興味が無くて…。

1960年代の東京。
新たに創刊される男性週刊誌の編集部で出会った3人の女性。
22歳の若さで表紙に抜擢されたイラストレーターの妙子。
祖母も母も作家というライターの登紀子。
高卒でこの出版社に就職するも寿退社を夢見るOLの鈴子。

3人の人生が描かれていくのですが、熱量がすごい。
そして面白い。
この時代、どれ程に日本の女性の生き方が変わっていったか。

一方、50年経ってもやはり男社会で、女性が働くことが困難であるのはあまり変わっていないなとも。