参考にしている読書ブログで知り読んでみたら凄く面白かったのですが、このブログを書くにあたりネットで検索してみたところ、なんと、

「本屋大賞」 2019年 翻訳部門 第1位
『このミステリーがすごい! 2019年版』第1位
『週刊文春ミステリーベスト10 2018』第1位
『ミステリが読みたい! 2019年版』第1位
『2019本格ミステリ・ベスト10』第1位

5冠だったわー。

という訳で、今更何をと思う方も多いと思いますが、とても面白かったのです。
全くネタバレしたくない方は、以降、読まないでください。
自分の備忘録的に書きます。

上下巻となっているのですが、まず上巻。
舞台は1955年のイギリス・サマセット州。
階段から転落死したパイ屋敷の家政婦は、事故か殺人か。
名探偵アティカス・ピュントが捜査を始めたことで、美しい小さな村のドロドロした人間関係が徐々に明らかになっていきます。
まさに、アガサ・クリスティのポワロのオマージュかというような展開。

で、上巻のラストで、ピュントが犯人の目途がついた的なことを言い、ついに真相が明らかになるのね!とわくわくして下巻のページをめくったところ、冒頭からあれ??と。

下巻は突然、編集者の視点で描かれるのですよ。
つまり、上巻はまるまる有名ミステリ作家の原稿だったということ。
これがかなりショックで。
ピュントも村の人々も創作上の人物だったのかということが(いや、いずれにせよ創作上の人物なんですが)、なかなか受け入れられなかったわ・・・。

で、そのミステリ作家アラン・コンウェイが自宅の塔から転落死し、事故か自殺か殺人か分からないと。
しかも原稿のラストも行方不明で、(ピュントのパートの)真相が分からないと。
このままだとアランの遺作は出版できない!ということで、編集者が原稿の行方探し&アランの死の真相も追及していくという展開です。
アランと揉めている人がこれまた多くて。

この入れ子構成、面白かった。
まぁ、上巻の方が出来が素晴らしく、下巻はやや失速した感がありますが、

確かに、下巻でどうやって引っ張るんだ?と一瞬疑問がよぎったんですよね。