小林泰三さんの〈メルヘン殺し〉シリーズを初読。

不思議の国に迷い込んだアリスという少女の夢ばかりを見る栗栖川亜里。
ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た翌日、亜里の通う大学で玉子というあだなの研究員が屋上から転落死する。
その後も、夢の中でグリフォンが生牡蠣を喉に詰まらせて窒息死すると、現実でも牡蠣を食べた教授が急死して・・・。

夢の中の『不思議の国のアリス』の世界と現実がリンクし、次々と殺人事件が起こります。
『不思議の国のアリス』を読んだことがなくても分かるようになっていますが、トカゲのビルとアリスの不毛な会話など本家を踏襲しているので、読んだことがある方が楽しめると思います。

この世界観にしては殺しの描写はかなりエグイです!


なお、私は『不思議の国のアリス』とシャーロック・ホームズとデヴィッド・ボウイが好きすぎて高校はイギリスに行ったので、『不思議の国のアリス』も『鏡の国のアリス』も何度も繰り返し読んでおり、テニエルの挿絵も模写したものです。