とても面白かったです。
見事な脚本!!!
脚本に携わったことがある人なら分かると思いますが、これはなかなか作れないですよ。
私、書き起こしたいと思ったもの。

主人公に次から次へと枷が増えていくのですが、それが全く段取りっぽくないのが凄い。
ちょっと状況が違いますが、例えば、映画「るろうに剣心」(あの佐藤健は好きなんですが)。
一人ずつ順番に敵が現れるのって不自然だなと思いません?勝ちたいならみんなで攻めろよと思いません?こういうのって映画としての段取りだなぁと思いません?
そういう違和感が全く無い。
このエピソードの積み上げ方はまさに技術ですよ。
そして伏線もよく考えられている。

どうやって脚本書いているんだろうと思いながら観ていたのですが、そうだ、監督が脚本も書いているんだよね。
脚本から映像、(頭の中の)映像から脚本、これを行ったり来たりしながら書いたのではないかと思いました。

映像も素晴らしかった。
貧乏臭い画が1カットも無い。

特にインパクトがあったのはカーアクションで、ゾンビの大群をまるで雪掻きのようにズザザザザーっと押し倒していく様、そして運転手が少女というのも新しい。

今の日本の監督でこれを撮れる人はいないと思いました。
「AI崩壊」とかになっちゃうんだよなぁ…。

個人的には「パラサイト」より映画としての完成度は高いと思います。

「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観ていなかったとしても、繋がってはいないので大丈夫です。
あと、ホラー苦手な人も大丈夫なはず。
今回、ゾンビはもはやロボットみたいなもんで、本当に恐いのは人間という話だから。


4.5点
https://gaga.ne.jp/shin-kansen-hantou/