中山さんの小説にいつも辛辣な感想を述べておりますが、そんな私もこの〈岬洋介シリーズ〉は好きなのです。岬洋介がかっこよすぎる。
本作はシリーズ第5弾ですが、時系列的には2作目にあたります。

難聴が原因でピアニストを諦めた岬洋介は法学部に進み、司法試験にトップ合格。
岬洋介の司法修習生時代の物語です。

中山さんの音楽の描写はすごいなぁと思います。
よく、音を文字でここまで表現できるなと。

一方、岬洋介がある人をゲイだと見抜くくだりがあるのですが、見抜いた理由が雑です。
昭和かよ!
しかもゲイだと隠している設定なのに、そんなことするかなぁという矛盾も。

ところで、私も突発性難聴になったことがあります。
幸い、すぐに病院に行ったので完治しましたが、1週間放置すると一生治らなくなるそうなので、耳が聴こえにくいな…と思ったら、すぐに病院に行って下さい。
私は難聴ではなく中耳炎だと思ったんですよね…。