少しもネタバレしたくないと思うと、感想を書くのが難しい。
さらにロマンス編とプリンセス編も未見の人に気を配ろうとすると、もう何も書けなくなりそうなので、そちらの配慮は無しにします。

3作ともパターンが異なるのが本当にすごい。
たいてい1パターンになりがちじゃないですか。
悪人つかまえて、激白させて、実は動画撮ってて配信してましたを毎話繰り返す的な。

コンフィは毎回異なるから、毎回騙される。
ロマンス編は、オサカナと思っていた人が味方だった。
プリンセス編は、子猫(味方)も騙していた。
そして今回の英雄編は・・・!?

もうね、3回くらい大ドンデン返しがありましてね。
私も色々疑いながら観ているんですよ。
この人は実は裏切っているのではないか、実は味方なんじゃないかと。でも裏の裏だったりね!

そして3人が過去最大の危機に陥り、これどうやって逆転させるつもりなんだろうとハラハラするのですが、えー!???そこから!????みたいな。

脚本の古沢さんの頭の中はどうなっているんだ!?
あとどれくらい引き出しあるのだろう!?

テクニカルで言えば、本作が一番高度な構成になっていると思います。
マルタ島を舞台に、ダー子、ボクちゃん、リチャードが腕比べするのですね。
でもって、インターポールと警視庁のダブルに追われる。
複雑な対立構造になっています。
その上、前半は同じ時間軸を3人それぞれの視点で描いており、ダー子編とボクちゃん編とリチャード編で、見える景色が変わるという。実はそれぞれ、こう動いていたのね!と。

エモーショナルで言っても、3作全て異なります。
ロマンス、母性、そして本作は仲間。
さらに3人の過去も描かれます。

プリンセス編でのダー子とコックリの別れのシーン。
コックリに抱きつかれた時のダー子の表情に、長澤さんはもはやダー子を演じているのではなく、ダー子なんだと思いましたが、本作でも、静かなシーンなのに強烈な印象を残すという神がかった演技をされています。

ちなみに、私はマルタ共和国に行ったことがあるのですよ。
実際に行った私が観て違和感が無かったのは、田中監督のカット割りとカメラマンさんの技術の賜物でしょう。

それにしても瀬戸くんはよくやったなぁ。
フランス語を話しながら、動きのある演技をするって、かなりの難易度だと思う。
最初、フランス語は吹き替えかと思ったもの。
そして、瀬戸くんに江口さんにあんなことさせるとは!田中監督すごい(笑)
(もともと台本にあったのかな?)

とりとめもなく書いてしまいましたが、私が一番言いたかったのは、彼らが本当にどこかにいる気がするということ。この世界線があって欲しいと思っているということ。
スタアとジェシーも暗躍していましたよ!
ピンチに陥ったら、きっと彼らが助けてくれる気がするんだよね。


5点
https://confidenceman-movie.com/index.html