おまえ誰だよ!?PART2ですが、「山内さん、こんなものが書けるようになったんだ…凄い…」というのが第一の感想。

ユーミンの人生を描いた伝記ですね。

昭和のカルチャー史を学べるという点では手元に置いておきたい一冊ではある。
細野一臣と松本隆と大瀧詠一が同じバンドにいたの知らなかった。

が、小説としては面白いと思えなかった。
やはり存命されている方の伝記って難しいですよね。
褒めるしかないもの。

客観的には、え?これって他人に流されないと言えば聞こえは良いけど、単に自分勝手で他人の気持ちを慮らないだけでは??ユーミンってちょっと性格悪くない・・・?と思うシーンもありました。

高校生でロングドレス着て原宿から横浜の外人墓地までタクシーで往復するとか。
ユーミンが特に恵まれた家庭に育ったというのはあるけれど、今の若い子が本作を読んだら、あまりに自分達の置かれている境遇と違いすぎて、羨ましいという気持ちも湧かないのでは。

それくらい、平成の30年間で、日本は衰退したんだな。

そういう意味で、連続して読んだ真梨幸子さんの『さっちゃんは、なぜ死んだのか?』は対になるような小説でした。