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映画

映画 「ドリーム」

とても良い映画でした。
なぜこんなに良い映画が単館系みたいな規模での公開なんだ・・・。

舞台は1960年代初めのNASAラングレー研究所。
宇宙開発競争でソ連に遅れを取っているアメリカは、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画(マーキュリー計画)に取り組んでいる。

NASAで働く3人の黒人女性の物語です。
管理系の仕事をするドロシー、技術部に所属するメアリー、そして計算係のキャサリン。
ドロシーは管理職への昇進を希望しているが、上司である白人女性のミッチェルに「黒人が管理職になった前例は無い」と却下される。
メアリーはエンジニアを志しているが、それには指定の学校で上級技術者向けの研修を受けねばならず、だがそれは白人専用の学校である。
キャサリンは数学の天才で、黒人女性として初めてウエストバージニア大学の大学院まで卒業しており、宇宙特別研究本部に配属されるが、職場に黒人は彼女だけで、周囲から差別を受ける。

黒人で女性という二重のハンデを背負いながらも、決して屈せずに闘い続ける3人の姿に、何度か目頭が熱くなりました。
ともすれば重たくなりそうなテーマですが、時に置かれている状況をブラックジョークとして笑い飛ばしてしまうほど彼女達がパワフルで明るいので、暗い気持ちには全くなりません。

私なんて、何の差別も受けておらず、誰にも邪魔されていないのに、頑張れない、頑張らない。
やりたいなぁと思ったことも、色々と理由をつけて、やらない。
本当に自分が嫌になります…。

それにしても、天才って、本当に天才なんだね。
能ある鷹は爪を隠しきれない。

(映画では出てきませんが)キャサリンは飛び級で14歳で大学に入り、18歳で卒業しているのですよ・・・。

マーキュリー計画とは、有人の宇宙船を地球の周回軌道に乗せるというものなのですが、キャサリンは「軌道方程式」を完成させるのですよ。
一体全体、どんな積み重ねをすれば、そんな計算ができるようになるんだ。
私なんて500年生きても、ドライヤー一つ開発できるとは思えない・・・。


4.5点
http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/

映画 「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」

「猿の惑星」の前日譚を描いた「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」に続く3作目です。

創世記は「猿VS人間」、新世紀は(もちろん猿VS人間があった上で)「猿VS猿」、本作は(もちろん猿VS人間があった上で)「人間VS人間」と移り変わっているのが面白いです。

が、創世記と新世紀にあった普遍的なテーマみたいなものが、本作には欠けていたなぁ。
いや、あるにはあるのだけど、私の好きなテーマではないというか。

創世記は「妖怪人間ベム」とか「X-MEN」にも通じる、“人間のために頑張ったのに、逆に脅威と思われ迫害される”的な。
新世紀は「ノア 約束の方舟」でも感じた“リーダーの悲哀”。偉大すぎる父親を持つ息子や、偉大すぎるリーダーの下にいる者達のコンプレックスや、そこからくる愛憎と裏切り。

本作はうーむ・・・。
戦争という極限状態で、リーダーは個の感情より全体を優先し続けることが出来るか、ということでしょうか。

あと、ノバ(幼い時のダコタ・ファニング似のアミア・ミラー)の存在は蛇足だと思ってしまった。
ちょっとあざとくない??

人間VS人間については、ネタバレになってしまうので控えます。
狂気に囚われたゲリラ部隊の暴君をいかにもなウディ・ハレルソンが演じています。
カミソリで自分の頭を剃り上げるあのシーン、インパクトあったなぁ。

なお、うちの旦那さんは、創世記と新世紀で途中棄権。
理由は、「猿がかわいそうで見ていられない」というもの。
うん、それなら本作は観ないで良かったよ。
猿がかわいそうで、観ていてかなりキツかった・・・。
人間なんて全滅してしまえば良い、人間辞めたい・・・と思ったもの。



3.5点
http://www.foxmovies-jp.com/saruwaku-g/

映画 「亜人」

ツッコミどころは満載でしたが、面白かったです。
ハリウッドの大作映画でもツッコミどころ満載な作品は多々ありますしね。

亜人=絶命→蘇生→完全復活と命を繰り返すことができる新人類。
(死んで初めて自分が亜人だと分かる。)

研修医の永井は交通事故に遭い死亡するが、直後に生き返り、亜人であることが発覚する。
政府の亜人管理委員会に保護された永井を待ち受けていたのは、非道なる人体実験の日々だった。

保護というのは表向きで、製薬会社や軍事企業からお金をもらって、人体実験を行っていたのですね。
だって、死んでも生き返るから。しかも永久的に。
そんな永井を佐藤と名乗る男が助けてくれるのです。
佐藤も亜人で、亜人管理委員会に監禁されていたのですが(なんと生まれてから20年間ずっと!)、5年前に逃亡したのです。
佐藤はもう一人の亜人仲間である田中(同じく2年前に佐藤によって救出された)と共に、永井に人類への復讐を持ちかけますが、永井は佐藤の考え方に賛同できず、二人は袂を分かちます。

東京を亜人に明け渡すよう政府に要求し、要求が通らないと、厚労省のビルに飛行機を激突させ壊滅させたりと暴走する佐藤。
佐藤を止めようとする永井。
という対立構造です。

一番気になったのは、佐藤健演じる永井はただの研修医だったのに、冒頭の亜人管理委員会からの逃亡から、いきなりものすごい身体能力と戦術力を見せるのです。
亜人って、死んでも生き返るという能力だけですよね?それとも亜人として目覚めたら、身体能力も開花するという設定なんでしょうか?だとしたら、身体能力のことは良しとしても、戦術力はおかしいなと思います。いきなりハイパー過ぎるでしょう。元傭兵またはマスターキートンか!と思いました。

無事に逃亡を果たせた永井が放浪の末、山中で親切なおばぁさん(いかにもな吉行和子)に出会うくだりもご都合主義だなと思いました。

永井の妹(闘病中)を永井をおびき出すために佐藤達が略取しに行くのですが、そんなことがあった後でも病室に誰も警護の人がいない瞬間があって、妹が病室を一人で抜け出せて、病院の屋上で兄(永井)と再会するってありえない。

生まれてから20年も亜人管理委員会に監禁され、ひたすら人体実験されていたら、言葉も話せないだろうし、何の知識も人脈も無いはずです。狼に育てられた人間的な。
それなのにたった5年で、佐藤があれだけの資金やら装備を持てるのはありえないでしょうと。
一体その銃の腕前はどこで身に付けたのかとか、ヤクザ?とのパイプはどうやって持てたのかとか。

銃のことで言うと、素人なのにやたら銃の腕前がありすぎるだろう!というシーンは他にも多々ありました。

あ、あとあれ。
連載で初めて登場した際、「ジョジョのスタンド」のパクりと言われなかったのでしょうか?

とまぁ、色々書きましたが、それらをまぁいっかーと思えるくらい、面白かったです。
①佐藤と永井の戦術が面白い(佐藤のあの潜入の仕方!)
②アクションがかっこ良い(さすが「るろうに剣心」チーム!)
③そして綾野剛が素晴らしい!完全に佐藤健は食われていたなと思います。綾野剛ってやはり上手いなぁ。「来ちゃった(てへ)」に笑ってしまった。圧倒的な存在感。あの腹筋!



4点   
http://ajin-movie.com/

映画 「ユリゴコロ」

私、イヤミスの女王・沼田まほかるさんの著作は全て読んでいるのですが。
そして『ユリゴコロ』が一番好きなのですが。
それにしてもなぜ、今、沼田まほかるを映画化!?
しかも10、11月(『彼女がその名を知らない鳥たち』)と二本連続!?
というのが一番気になりますが・・・。

というのは置いておいて。
沼田まほかるさんが2012年に出した小説『ユリゴコロ』を熊澤尚人監督が映画化。
(脚本も熊澤監督が書かれています。)
熊澤監督作品、何気に「ニライカナイからの手紙」しか観ていなかった・・・。

尺の関係からか、原作の重要な要素がいくつか削られており、衝撃度が減ってしまっているような気がしますが、でも原作未読の方なら十分に衝撃的な展開だと思います。

亮介(松坂桃李)は、実家の父親の書斎で、押し入れにしまわれていたノートを見付ける。
表紙に「ユリゴコロ」と書かれたそのノートには、ユリゴコロを探し求めるため殺人を犯し続ける美紗子という
女の告白が綴られていた。

ユリゴコロとは拠り所を子供の頃の美紗子が聞き間違えたもので、美紗子は殺人でしか心の平安をもたらすことができないのであります。

ネタバレになってしまうので、あまり深くは触れられないのですが、一つだけ気になった点。
美紗子は完全にサイコパスなんですよ。親に虐待されていた訳でも、友達にいじめられていた訳でもないのに、幼い頃から虫を殺しまくり、最初の殺人は小学一年生のとき。
そんな人が、あの程度の優しさに触れただけで、殺人を止められるかなぁ。
小説で読んだ時はそんなに気にならなかった(とは言え、読んだのは何年も前なので、あまり覚えてはいないのですが)のですが、実際の人間が演じていると引っかかりました。

美紗子を演じた吉高由里子。私にはやはりどこが可愛いのか分からず。
かなりグロイので、血がダメな人には厳しいかもしれません。


3.5点

http://yurigokoro-movie.jp/

映画 「プラネタリウム」

ナタリー・ポートマンとリリー=ローズ・メロディ・デップ(ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘ね)が姉妹を演じると聞いたら、観なければ!と思いますよね。

舞台は1930年代後半のパリ。
アメリカからやって来たローラとケイト姉妹。
ケイトには死者と交信できるという能力があり、姉妹は降霊術ショーを行っているのですね。
で、姉妹を見初めた有名映画プロデューサーが、本物のゴースト映画を作ろうと企画すると。

人の心を狂わすこの姉妹は、高名なスピリチュアリストなのか、世紀の詐欺師なのかー。
というコピーに騙されました。

てっきり、姉妹の化けの皮がはがされる話なのかと思っていたら、全然違う。
半分以上観ても、一体どこへ連れて行かれるのかサッパリ分からない。

この映画プロデューサーが、常軌を逸して姉妹に傾倒してしまい、社員やスタッフに総スカンを食らいます。
しかも、彼はフランス人と偽っているけれど実はユダヤ人なのですね。
時代も時代なだけに、それで余計に槍玉に揚げられると。

うーむ。。。
という訳で、霊媒師という設定は骨子とは関係無いように思いました。

アメリカからやって来た姉妹が、ショービズ界&第二次世界大戦目前の不穏な時代に翻弄されていく話。
ただし二人の心情は明確には表現されておらず、観客に委ねられる部分が大きいです。
映像&女優二人の美しさには見入ってしまいました。

2.5点
http://planetarium-movie.com/

映画 「散歩する侵略者」

劇団イキウメの舞台を映画化したものなのですが、内容が舞台レベルで、映画のスケールに達していないように思いました。
もっと映画化に際し、埋めなきゃならない部分があったと思います。

ストーリーはありがち。
宇宙人が人間の身体を乗っ取り、周囲の人間から「家族」「自分」「所有」「自由」「仕事」「愛」といった概念を奪っていく。
奪われた概念はその人間から抜け落ち、宇宙人の知識として蓄えられると。
要は、来る地球侵略に向けての準備ということなのですが。

なんでその先鋒メンバーの宇宙人がたった3人なの?とか、なんで日本の特定の街(しかも東京じゃない)に集中しているの?とか、突っ込みどころは満載で、でもまぁ、元が舞台だからなぁとは思うのですが。

その辺のスケール感は譲ったとしても、黒沢さんらしい演出もあまり感じず。
(真治が「仕事」の概念を奪うところと、あともう1カ所くらい?)

牧師さんが「愛」の概念を伝えられなかったのに、鳴海(真治の妻)は溢れるばかりに伝えられ、それがラストに繋がっていくのですが、ここもっとやれた気がするのでもったいない。
カタルシスが足りないように思いました。

という訳で、劇場内も、「何の映画??」という空気が充満。
SFなのか人間(宇宙人)愛なのか。
殆どのお客さんは、黒沢清を特別視していないだろうから、何を見たら良い映画なのか分からなかったと思う。

真治を演じた松田龍平さんは良かった。
いつもの演技なのですが、いかにも宇宙人に乗っ取られた感が出ていた。


3点
http://sanpo-movie.jp/

映画 「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」

一言で表すと、アラサーのボーイ・ミーツ・ガールもの。
奥田民生を崇拝する33歳の雑誌編集者・コーロキが、アパレルの美女プレス天海あかりに一目惚れし、彼女に翻弄させられ、成長していく的な。

配役は完璧だと思いました。
のび太くんを演じさせたら日本で(のび太くんはそもそも日本人だけど)右に出る者無しの妻夫木くんは、コーロキにぴったり。
石原さとみも、出会う男すべて狂わせるガールだと思いますが、ちょっと賢い(したたかな)感じになっちゃいそう。
この天真爛漫さ、水原希子以外に思いつかない。
他、リリーさんも安藤サクラも新井浩文も松尾スズキもみんな上手いし、ハマっています。

ま、特に何も心に残るものはありませんでしたが。

ところで、私は小沢健二も奥田民生も大好きですが、小沢健二を好きな男は好きになれないということに先日気付いたのですが、本日、奥田民生を好きな男は嫌いじゃないことに気付きました。

奥田民生を好きな男は、なんとなくちょっと不器用で、「働く男」とか「ヒゲとボイン」を応援歌のように感じ、奥田民生はまさに自分の味方だと思っているのだと思う。
が、小沢健二を好きな男は、小沢健二自身のことは本当はどうでも良いのだと思う。小沢健二を好きだと言っている自分が好きなだけ。
同様に、「
BRUTUS」を好きな男も好きになれん。「Tarzan」の方が潔いぜ。


3.5点
http://tamioboy-kuruwasegirl.jp/

映画 「エイリアン コヴェナント」

「プロメテウス」の続編です。
1979年に公開された「エイリアン」に直結する前日譚ではないですが、「プロメテウス」&「エイリアン コヴェナント」でエイリアンがどこから来たのかが判明します。
(「プロメテウス」は人間がどこから来たのかも描いていますが。)

が、主題はエイリアンがどこから来たのかということよりも、「アンドロイドの悲哀」だと思いました。
本作の主人公はヒロインのダニーじゃない、アンドロイドのデイヴィッドだよ。

本作の冒頭で、ウェイランドがデイヴィッドに、「おまえを作ったのは私だ」と言います。
人間によって勝手に作られ、でも自分は曲一つ作ることを許されないデイヴィッド。

マイケル・ファスベンダーが好きというのもありますが、私は「プロメテウス」の時のデイヴィッドが好きだったよ。
あんなに優しかったのに・・・。
誰があなたをこんな風にしてしまったの?
そうか、人間か・・・。
そうだね、憎いよね、人間が。

デイヴィッドファンだった私としては、本作、かなりショッキングな内容となっています。
悲しいよ・・・。

ところで、この手の映画を観ていつも思うことは、なんでこんなに乗組員はアホなの?ということ。
だってさー、もともと優秀な人間が選ばれ、さらにトレーニングを積んで乗船しているはずだよね?
それにしてはお粗末すぎやしないか?と。
まぁ、お粗末じゃなかったら、ソッコーで対処できちゃって、話が終わっちゃうけど。

ダニーを演じたキャサリン・ウォーターストン。
「ファンタスティック・ビースト~」で、なにこのおばさん?と思った人だ。
やはり可愛くないわー。


3点
http://www.foxmovies-jp.com/alien/index.html?p=true


映画 「三度目の殺人」

是枝監督の最新作です。

殺人の前科がある三隅(役所広司)が解雇された工場の社長の殺害し、遺体に火をつけた容疑で起訴される。
三隅は犯行を自供しており、死刑はほぼ確実だが、弁護を担当する重盛(福山雅治)はなんとか無期懲役に持ち込むべく事件を洗い直すが・・・。

三隅の供述が二転三転するのですね。
ギャンブルの金が欲しかったと言ってみれば、次は被害者の妻に頼まれたと言い出したり。
その度に重盛は振り回されると。

正直、ストーリーとしてはよくある感じ。
(早々に三隅の動機に気付いてしまいました。)

ミステリーとしてどうこうより、三隅を演じる役所さんの何を考えているのか分からない得体のしれない感に見入ってしまいました。

もうちょっと役所さんと福山さんの演技対決になっていると良かったのだけど、福山さんは役所さんに飲まれていたなぁ。

気になったのは、重盛の動機。
これって国選だよね?お金にもならないのに、何故こんなに一生懸命なの?
まぁ、重盛は勝ちにはこだわっているという設定なので、お金のことは良いや。
とは言え、なんかちょっと足りない、もったいないという感じ。
真実なんてどうでも良い、勝つことが全てだった弁護士が、三隅と出会い、裁判で勝つことだけが勝ちではないということに気付く。
ということなんでしょうけど、もう少し重盛の背景を描かないと、伝わらないと思いました。
何事も逆算が大事ですよね。

ところで、私も実際に裁判を経験したことがあるのですが、やはり裁判に正義なんて無いのだろうなと本作を観て思いました。
裁判官も検事も弁護士も、なんというか、一つのお芝居を演じる劇団員みたいなの。
とにかくこの舞台をつつがなく終わらせたい、早く幕を閉じたい的な。
あぁ、実際にはこんな風に急かされながら流れ作業的に進んでいくのだなと思ったことを思い出しました。


4点
http://gaga.ne.jp/sandome/

映画 「ダンケルク」

ただただ凄かった・・・。

冒頭から、画の力&音響効果でグイグイ引き込まれます。
とにかく音響効果が凄い。
爆発音などに臨場感があるということだけでなく、この音響効果により、台詞がほとんど無くても、逃げ惑う英兵達の追いつめられている心情が迫ってきて、気付いたら歯を食いしばり、ものすごい緊張感で見入ってしまいました。

これまで、あまり音響効果について意識したことがなく、アカデミーの音響編集賞もふーんという感じだったのですが、本作で初めて「これは凄い・・・一体どうやって指示するのだろう、スタッフがありえないほど優秀なのか?」と音響効果について考えが行きました。

全編を通し、説明台詞どころか、台詞がとにかく少ない。
(脚本どうなっているのだろう??)
それでも、クリストファー・ノーラン監督が何を伝えたかったのかが、映像から伝わってくる。
説明台詞がやたら多く、登場人物が喋りまくっても、伝わらない映画は伝わらないのにね。

ノルマンディー上陸ではなく、ダンケルクの撤退をテーマにする。
この視点が素晴らしい。

独軍によってダンケルク(フランス最北端)の海岸に追い込まれた英仏軍。
当時の英首相チャーチルは、英仏軍計35万人を救出するよう命じます。
空軍や海軍だけでなく、民間の船舶も総動員されます。
(船持っている一般市民のおじいさんも、ダンケルクまで助けに駆けつける訳です。)

① 海岸に追いつめられた陸軍
② ①を助けるために船を出す一般市民(イギリス人)の父と息子
③ ①を援護する空軍パイロット
この3つのパートが交互に描かかれ、収束していくのですが。

度肝を抜かれたのは、①は1週間のできごと ②は1日のできごと ③は1時間のできごとと、一つの映画の中で、異なる時間の流れが描かれるのです。
異なる時間の流れなのに、スタートから描かれているし、ラストは収束するんですよ。
この発想には本当に仰天した。
そして、どうやって演出したら良いのか分からない。

撤退するということは、必ずしも負けではないのです。
人道的な意味だけでなく、人的資源の保全という点でも。
この撤退が成功していなかったら、その後の戦局も変わってしまったはず。

ダンケルクから撤退した兵士たちの中にはは、うしろめたさを感じている者もいます。
「生き残っただけだ」と答える兵士に、「十分だ」と出迎えたおじいさんが答えるのですが、ここは泣けた・・・。

ダンケルクの戦いで人生を左右されてしまった人達に。

まとめると
①ダンケルクを選んだという視点
②3つの異なる時間軸を一本の映画の中に収めたこと
③音響効果
とにかくすごかった。

ラストで何ヵ所か、綺麗に描きすぎでしょう、作りすぎでしょう、と思う部分もありましたが、まぁそんなの些末なことです。


4.5点
http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk/
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