趣味の為に生きて行く。

グルメ、本、映画、旅行をメインにアップしていきます。

映画

「ドクター・スリープ」を観て、「シャイニング」がいかに傑作か、キューブリックがいかに天才か分かりました。

「ドクター・スリープ」は経験を積めば撮れる映画だと思います。
が、「シャイニング」は経験や努力では撮れない。
空気を演出するって、天才にしか出来ないことだと思うのです。

あの冒頭の山道を走る車の俯瞰、廊下を三輪車で走るダニーの後ろ姿、そしてあの独特なリズムの劇伴。
もし「シャイニング」を観ずに「ドクター・スリープ」を観た方がいらっしゃったら、今すぐに「シャイニング」を観た方が良いです。

それにしても本作。
私にはアブラのマッチポンプにしか思えない。
(アブラなだけに油というしょうもないダジャレが思い浮かびました。)
アブラが余計なことをしたために、みんなが巻き込まれたぜ。

あと、あのホテルって、あぁいうことで良かったのだろうかとモヤモヤ。

3点
http://wwws.warnerbros.co.jp/doctor-sleep/index.html


ものすごくチープなB級ホラー映画です。
が、それは原作を読んでいるので分かってはいました。
では何故観に行ったのか?
それは中村倫也が出ているから。
でもまぁ、中村倫也は(ウンチャラカンチャラ)だけど。
まぁそれも原作読んでいるから分かってはいたけど。

タイトルから、館シリーズ的なクローズドサークルもの(アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』など)を期待するとガッカリします。
クローズドサークル。
例えば、吹雪で山荘に閉じ込められる、絶海の孤島で嵐により船が近づけない、などなどありますが、本作の新しさは〇〇〇によるクローズドサークルということなのです。

ただし、クローズドサークルものとしての面白さに決定的に欠けている部分があります。
クローズドサークルの醍醐味って、一人ずつ次々と殺されることにあると思うのですが、本作は決定的に「この中に犯人がいる!」「次に殺されるのは誰か!?」というハラハラ感に欠けるのです。
と言うより、登場人物にも観客にも殺人事件という認識があまり無いかも。何故なら死因が〇〇〇だから。殺人なのかよく分からないという。

前置きが長くなりましたが、〇〇〇に乗れるかどうかが全てですね。
私は乗れませんでした。

あと、木村ひさしさんの演出が、今となっては古く感じるのですが、今の若い方はどう思われましたでしょうか?

浜辺美波はものすごく可愛いけど、活舌が悪いね!

それにしても本当にみんな、本は読まないんだな・・・。
この原作、第27回鮎川哲也賞受賞作で、「このミステリーがすごい!2018年版」「週刊文春ミステリーベスト10」「2018本格ミステリ・ベスト10」で全て1位で三冠達成したのですよ。
それでも読まないとなると、もう本が売れる気がしない。


2.5点
https://shijinsou.jp/

1701年、赤穂藩藩主・浅野内匠頭が江戸城・松之廊下で刃傷騒ぎを起こし、浅野家お取り潰しと内匠頭の即日切腹が決まる。筆頭家老・大石内蔵助はお家再興の為に幕府へ働きかけるが、その思いは断たれてしまう。江戸の庶民たちは吉良上野介へのあだ討ちを熱望するが、討入りするにも多額のお金が必要で…。

討入りするまでを描いた話だから仕方無いのですが、グダグダし過ぎているように思いました。
大石内蔵助演じる堤真一がが右往左往する姿は面白かったですが。

同じく松竹さん配給で「引っ越し侍」という映画が少し前に公開されていました。
「引っ越し侍」は「のぼうの城」の犬童監督。
「決算!忠臣蔵」は「殿、利息でござる!」の中村監督。
どちらも監督の実績的には申し分無いのに、「引っ越し侍」は当たらず、「決算!忠臣蔵」はそこそこヒットしているのか。
キャストの差かなぁ。
この手の時代劇を好むシニアにとって、「引っ越し侍」の星野源と高橋一生はピンと来ないのかも。
その点、「決算!忠臣蔵」の堤真一と岡村隆史は親しみがあるのではないでしょうか。
時代劇をやる際に、若い人にもリーチを広げようと、若い人好みのキャスティングすると、どっちつかずになるのかなぁ。

そう言えば、子供のころ、泉岳寺の近くに住んでいて、遊びに来ていた祖母に付き添って、赤穂浪士のお墓を見に行ったなぁ。


3点
https://chushingura-movie.jp/


ニューヨークの高級レストランで働くフランシス(クロエ・グレース・もレッツ)は、地下鉄で忘れ物のハンドバッグを見つけ、直接届けに行くことにする。持ち主はグレタ(イザベル・ユペール)という上品な老婦人で、年の離れた友人として親密に付き合い始めるのだが・・・。

グレタというスーパーサイコパスが、フランシスを執拗にストーキングし、追い込んでいく話です。
フランシスがグレタの家で、自分が見つけたハンドバッグと同じものがズラリと並んでいるのを見つけた時の恐怖たるや。
こうやってグレタは鴨をおびき寄せていた訳です。

途中までは面白く観ていたのですが、途中から無理があって気持ちが冷めました。

ここからはネタバレになるので、未見の方はご注意を。

グレタはフランシスの働くレストランで大暴れして警察に捕まるのですよ。すぐに釈放されてしまうのですが、警察はグレタの現住所などが分かる身分証を記録しているはずですよね。
それなのにフランシスが行方不明になっても、父親が警察に相談に行かず、探偵を雇うのとかリアリティに欠ける。

フランシスも全然逃げられたと思う。
あんな扉、窓ガラス割ってしまえば良かったんじゃないの?
逃げる際に地下に行くのも不自然。
地下でアレを見つけさせたいという段取りっぽい。

こういうサイコホラーを観ると、自分ならどうするかをずっと考えてしまうのですが、今後もし落とし物を拾っても警察に届けて本人に直接届けたりは絶対にしないと心に誓いました。

3点
http://greta.jp/

「蜜蜂と遠雷」のレビューにも書きましたが、2016年は『蜜蜂と遠雷』『マチネの終わりに』『みかづき』と傑作が3作も生まれた奇跡の年だったのです。
そして全てが映像化されました。

『マチネの終わりに』は映像化権が争奪戦だったのですが、フジテレビが権利を獲得。
何でだろうと思っていたのですが、スタッフを見て分かりました。
脚本:井上由美子さん 監督:西谷弘さん 音楽:菅野祐悟さん
って、完全に「昼顔」チームではないですか!
なるほど!「昼顔」と「マチネ」は親和性ありありだわー。

でもね・・・キャストがね・・・
福山さんも石田ゆり子さんも嫌いではないのです。
でもね、原作では38歳と40歳の設定なのですよ。
さすがに無理がある。

原作と変えて、アラフィフという設定にするならまだ良いのですよ。
でも映画も40代の設定なのですよ。
さすがに石田ゆり子は子供を産まないでしょう・・・。

桜井ユキは良かった!

小説の時はあまり気にならなかったのだけど、映像にすると、このすれ違いはやはりちょっと不自然だし、現実世界だと子供を優先するだろうなぁと思いました。

ところで、このままだと興行収入は10億いかなそうですね。
私は「蜜蜂と遠雷」と「マチネの終わりに」で、小説の映画化の興行の限界を感じました。
小説が100万部売れることって滅多に無いですよね。
仮に100万部売れて、その人達が全員映画を観てくれても、興行収入は10億程度なんですよ。



3点
https://matinee-movie.jp/

吉田修一さんの『犯罪小説集』という短編小説集の中の「青田Y字路」と「万屋善次郎」を映画化したものです。
よく短編2編を1本の映画にまとめたなぁと感心。

なお、『犯罪小説集』は実在の事件をモチーフにしており、「青田Y字路」は今市事件、「万屋善次郎」は山口連続放火殺人事件と思われます。
「山口連続放火殺人事件」は、平成の世に村八分が存在するのか!?と衝撃を受けた記憶があります。

タイトルが皮肉で良いですね。

母親に楽園と聞かされて子供の頃に日本に来た中国人の青年。
第二の人生を楽園にしようと実家にUターンし、、養蜂場を始めた初老の男性。
でもそこは楽園ではなく、運命の歯車が狂い、悲劇の主人公となってしまいます。

都会の人は冷たくて、田舎には人情があるってアレ、幻想ですよね。
どこに住んでいようと人間に変わりはない訳で、人間でいる以上、醜い感情も持っている訳ですよ。
都会なら、サードプレイスも作れて逃げ場がありますが、こんな限界集落では逃げ場なんか無い。

という訳で、「田舎には住みたくない」と強く思った次第です。

青年を演じた綾野剛が素晴らしかった。

でもって、村上虹郎は演技派ぽい雰囲気になっているけど、実は下手だね。
御両親(村上淳とUA)に忖度せず、ちゃんと鍛えないと、本人の為にならないと思う。
ここは是非、蜷川幸雄か李相日作品に出て、洗礼を受けてもらいたいです。


3.5点

https://rakuen-movie.jp/

2016年に製作された映画が、ティモシー・シャラメ人気に乗っかって、今頃、日本公開。

演劇大会に参加する高校生3人と引率の先生が過ごした2泊3日を描いています。
人付き合いが苦手で行動障害があり薬を服用している高校生のビリー(ティモシー・シャラメ)は、どこか物憂げな英語教師のミス・スティーブンスが気になっていた。
また、スティーブンス先生も1年前に母親を亡くした悲しみから立ち直れておらず・・・。

うーん・・・
ティモシー・シャラメが出ていることだけが良かった。

正直、どうということもない映画。

かなり年上の女性に惹かれていく話って、ティモシー・シャラメ好きなおばさん達を狙ったのでしょうか。


3点

http://www.finefilms.co.jp/days/ 

売れないシンガーソングライターのジャックが交通事故に遭い、目覚めると、そこは「ビートルズ」が存在しない世界だった。

というあらすじに、日本人的には『僕はビートルズ』を思い浮かべるかもしれません。
私も妄想したことがあるのですが、誰の曲だろうと1曲もソラで歌える曲が無いという・・・。

監督は「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル、脚本は「ラブ・アクチュアリー」「ノッティングヒルの恋人」のリチャード・カーティスと、最高の組み合わせ。

面白かったです。
とは言え、割と想定通りに話は進んでいきます。

個人的にはエド・シーラン自身が本人役で出演していて、エド・シーランのマネージャーの「エドはジャックが現れるまでの繋ぎだったんだわ」的な扱いに爆笑。エド・シーランって良い人だなぁ。まぁ、それだけビートルズを崇拝しているということか。

ジャック役、何故もっとイケメンにしなかったのだろう?せめてもっと歌が上手い人にすべきだったのでは??と思ったのですが、イケメンで歌が上手かったら、もっと違う展開になっていたか。



3.5点
https://www.yesterdaymovie.jp/

これはもう原作が本当に素晴らしいのですよ。
2016年というのは日本の小説界で言うと10年に一度あるかないかの奇跡の年で、『蜜蜂と遠雷』『マ千ネの終わりに』『みかづき』が刊行されたのであります。

面白い本に出会うとページを繰る指が止まらなくなりますが、その先があるということを私は本作で知りました。面白過ぎて、読み終わるのが嫌で、2度も途中で読むのを止めてしまうという。

私にとってそれくらい衝撃的な小説だったので、実写化には懐疑的でした。
アニメの方がマシではないかと。
でも全くの杞憂でした。
私は少しもガッカリさせられませんでしたし、原作者の恩田陸さんもこれなら喜ばれているのではないかなと。

①予選から本戦まで、繰り返しに思えて飽きてしまうのでは?
結構バッサリ捨てるところは捨てていて、その思い切りに感心しました。
これは監督が脚本も編集も担当した賜物だなと。

②ピアノの差が素人には聴き分けられないのでは?
どれくらいのプロに弾いてもらうのか分かりませんが、その人達は小説の世界の天才達ではないし、観客も殆どが素人なので、聴いていて分かる程の差が出せないのではないかと思っていたのです。
コンクールの課題で、自由演奏(自分で作曲)というのがあるのですが、そこを映画では採用していて、なるほどなと思いました。それなら個性の差を出しやすいですよね。よく考えているなと。

③クラシックに興味が無い人は、演奏シーンで飽きるのでは?
これは映像ならではだなと思ったのですが、音と映像は別のものに出来るのです。要は演奏している音に映像はその人の背負っているものなどをかぶせられると。演奏がBGMになるということですね。これにより、飽きずにコンクールのシーンを観ていられます。

そして改めて俳優さんって凄いなと思いました。
ピアノを弾くシーン、もちろん手元の寄りはプロのピアニストの差し替えでしょうし、引きのシーンも音は差し替えでしょうが、ピアノを習ったことがある人には分かると思いますけれど、この身振りや指さばき、相当に訓練しないと出来ないものですよ。一番の驚きはそこかも・・・。

ところで先ほどアップした「JOKER」の投稿と矛盾しますが、本作の監督である石川慶氏は長編映画の実績が「愚行録」(シリアスを通り過ぎてダーク)位しか無く、本作には向いていないのではないかと思っていたのですが、全くの杞憂でした。抜擢したプロデューサーのチャレンジ精神を称えたいと思います。 


4点
https://mitsubachi-enrai-movie.jp/ 

今年最も楽しみにしていた洋画。
結論から言うと、期待し過ぎた。
映像はかっこ良いし、ホアキン・フェニックスの演技は素晴らしかったけど、共感出来ず。

私は常々、主人公より悪役の方が重要だと思っております。
「X-MEN」が素晴らしいのは、X-MENは人間を助けるために力を使ってきたのに、それを脅威に思われ迫害されてしまうという設定ですよ。
そりゃダークサイドに落ちても仕方ないよねと。
エリックの「平和が俺に何をした?」という台詞は一生忘れられません。

一方、アーサー(後のJOKER)はなぁ。
気の毒に思う部分もありますが、同じような境遇でも踏ん張る人もいるし、自業自得の部分も多分にあると思うのですよね。
私が他者に厳しすぎるのか…。

ところで監督のトッド・フィリップスって、これまで「ハングオーバー」位しか撮ってきていないのに、よく「JOKER」の監督に抜擢されたなぁと不思議に思っていたのですが、製作総指揮にブラッドリー・クーパーが入っているので、きっと「ハングオーバー」の撮影を経て、この監督はシリアスなものも撮れるに違いないと思ったのだろうなと。アメリカってやはりチャレンジ精神があって良いなと思います。日本だったら福田雄一に「砂の器」を撮らせたりしないと思うもの。

それにしても私が生理的に受け付けない二大俳優のホアキン・フェニックスはルーニー・マーラーと婚約中で、ハビエル・バルデムはペネロペ・クルスと結婚している。謎だわーー。

4点
http://wwws.warnerbros.co.jp/jokermovie/

↑このページのトップヘ