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カテゴリ:本(外国人作家) > エラリー・クイーン

〈エラリー・クイーン〉シリーズの短編集。
やはり短編は〈短編の技術〉が必要なんだろうなぁという感じ。
ちょっとオチが弱いものが多いなぁと思いました。

なお、本作をもって、エラリー・クイーンによる、探偵エラリー・クイーンを主人公とするシリーズ全40作と〈ドルリー・レーン〉シリーズ全4作を読了しました!!!

私はシャーロック・ホームズ(に至っては5回ずつは読んでいる)、アガサ・クリスティ全作(早川書房のクリスティ文庫全106作)、ブラウン神父シリーズと読破し、他、名作ミステリと言われているのも片っ端から読み、もう少しで金田一耕助シリーズも読み終わるので、ミステリ研究会に入れるかもしれん。

〈エラリー・クイーン〉シリーズの長編、これで読破です!!

一代で巨大なコングロマリットを築き上げた経営者ニーノ。
部下ウォレスの横領を発見したニーノは、見逃すかわりにウォレスの娘バージニアと結婚させろと要求。ニーノは63歳、バージニアはまだ21歳で、孫ともいえる年齢差。
嫌々ながらニーノと結婚したバージニアは、すぐにイケメンの秘書ピーターと恋に落ちてしまう。

まぁ予想通り、ニーノが殺される訳ですが、犯人は分かっちゃうよなぁ。

本シリーズ、中期の作品が一番面白かったなぁ。
トリックにこだわり過ぎず、人間ドラマもあって良い。
後期になると失速。

〈エラリー・クイーン〉シリーズの後期の作品。

クリスマスから新年にかけての休暇を出版業を営むクレイグの屋敷で過ごすことになったエラリー。
そこにはクレイグが後見人となっているジョン、ジョンの恋人、クレイグの姪なども集まっていた。

で、毎日、ジョン宛てに変わった贈り物とカードが届くのです。
で、遂に殺人事件も起きるのですが、え?この贈り物とカードって必要??
スパっと殺してしまえばよくない??

小説のための作為感が強くて、あまり面白いと思えなかったなぁ。
(もちろんそもそも小説なので作り話ではあるのだけど、とは言え・・・。)

〈エラリー・クイーン〉シリーズの後期の作品。
今回はエラリーは登場せず、父リチャードのみとなります。

定年退職したリチャード・クイーン元警部は、コネティカットの海の家で休養中なのだけど、もっと働けるのにと悶々としていた訳です。
そこへ事件が。
富豪のハンフリィ夫妻の養子の赤子が窒息死してしまうのですが、保母が事故ではなく殺人だと主張。

大したミステリではなかったなぁ。
私は誰が犯人か途中で分かってしまったよ。(登場人物が少ないから)

これだけ殺人事件の小説を読んでおいてなんですが、やはり子供が死ぬ話は抵抗がある。

〈エラリー・クイーン〉シリーズでは、特殊な部類。
ほぼ最後まで事件が起きないという。

エラリーは秘書のニッキーに頼まれ、関係が悪化した知人夫婦の仲を仲裁しようとします。
そうこうするうちに妻の方がどうやら不倫しているようで、エラリーは別れさせるべく色々手を考える訳です。

という訳で、え?これってミステリ??
と思ったら、ラストの方でやっと(という言い方は不謹慎ですが)殺人事件が起きます。
それもパッと見的にはよくある展開に思えるのですが、ラストどんでん返し。
ここだけ面白かった。

3本の中編と2本のショートショートが収録。

ちょっとどれも弱い。
ショートショートは全然オチてない。

中編も、『ドン・ファンの死』と『ライツヴィルの遺産』は犯人が面白くない。
『キャロル事件』だけ、ラストに意外性があってよかった。

巨万の富を築いたかつての大スター・グローリーが殺された。
最も怪しいのは、彼女の年下の夫・アーマンド。
だが彼にはアリバイがあり。

アーマンドはジゴロな訳です。
で、半年前に当時の浮気相手にグローリーを殺してくれないかと依頼しているのですね。

絶対にアーマンドが糸を引いている。
彼の現在または過去の女が協力者のはず。
でもそれが誰だか分からないし、証拠も見つからない。

ここまではよくある展開に思いましたが、ラストはドンデン返しでした。


母から「父に女がいる」という衝撃的な打ち明け話を聞いた作家のディン・マッケルは、取材と称し、父の浮気相手であるトップデザイナーのシーラに近付く。
だが、ディンもシーラに恋をしてしまう。
そんな矢先、シーラが何者かに射殺され・・・。

これもちょっと異色作ですね。
何が面白いって、シーラ殺しの容疑者として、父、母、そしてディンと順番に逮捕されていくのです。

エラリー・クイーン、あと6作で読破ですが、個人的には国名シリーズより、中期以降の方が1作ごとに特色(チャレンジ)があって面白いです。
読み慣れたというのもあると思うけど。

〈エラリー・クイーン〉シリーズの異色作です。

エラリーはネバダ砂漠の文明社会から隔絶された村落に迷い込んでしまいます。
そこで殺人事件が起きてしまうのですね。

何が異色かと言うと、事件の犯人自体はエラリーがすぐに突き止めるのです。
が、村人達が信じてくれない。
指紋鑑定という証拠を突きつけるのですが、そもそも彼らは指紋という認識が無いのです。
はてどうするよと。

殺人が起きるまでに150ページもかかっているのも異色。

異色作で面白かった。

軍需産業界の怪物、キング・ベンディゴに脅迫状が届き、クイーン父子は無理やりベンディゴ帝国が築かれている島(地図にも載っておらず、場所を知っているのは限られた者だけ)に連れていかれる。

脅迫状を書いた犯人はわりとあっさり見つかるのですが、犯人は6月21日の24時に必ずキングを殺すと宣言。
もちろんその時間に犯人は監視されるのですが、廊下を距てた密室にいたキングは胸を撃たれ、一緒にいた妻は気絶しており、室内からピストルは発見されず・・・。

まぁこの密室トリックは、なんとなく分かった。
ホームズの名言「全ての不可能を除外して最後に残ったものが如何に奇妙なことであってもそれが真実となる」ですよ。

それよりもキングの過去や秘密が面白かった。
怪物の起源みたいな。

エラリーはキングの過去を知る人たちに話を聞きに行くのですが、私は複数の人たちの証言で一人の人間が形付けられていく展開が好き。

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