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カテゴリ:本(日本人作家) > 降田天

『女王はかえらない』『彼女はもどらない』の降田天さんの3作目です。

長いこと放置されていた戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から白骨死体が発見される。
紫峰邸はの当主の太一郎氏と美しい三姉妹が暮らしていた。四人は東京大空襲で亡くなったはずだったが、白骨死体は一体誰なのか?

刑事と身分を偽った謎の男が、かつての使用人たちを訪ねます。
彼らの証言によって、過去が少しずつ明らかになっていくという構成です。
二転三転していき、続きが気になって一気読みしました。

降田さんのこれまでの2作からは意外なほど、切なくて美しいお話でした。


『女王はかえらない』で「このミス大賞」を受賞した降田天さんの2作目。
『匿名交叉』から文庫化の際に『彼女はもどらない』にタイトル変更したようです。


とあるミスで新雑誌の創刊メンバーから外されてしまった出版社勤務の楓。
新規企画開発のため、娘のコスプレ衣裳を自作する人気ブロガー・ソラパパのブログを覗いた楓は、つい批判的なコメントを残してしまう。
それ以降、楓の過去のブログが匿名掲示板で晒されたり、ストーカーに遭ったりと、不審な出来事が続いてしまう。
果たして犯人はソラパパなのか・・・?


楓とソラパパの視点で交互に描かれていくのですが、ラストはそう来たか!
といった構成の面白さもありますが、楓とソラパパ、二人がそれぞれ追い詰められていく様がこちらも苦しくなるくらいリアルです。

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