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カテゴリ:本(日本人作家) > 市川憂人

すっかりハマりましたマリア&漣シリーズの第3弾です。

希少動物の密売ルートを捜査中のマリアと漣は、得意先に不動産王のヒュー・サンドフォードがいることを掴む。上層部からの捜査打ち切り命令を無視した二人はサンドフォードタワーの爆破テロに巻き込まれてしまう。
同じ頃、サンドフォードタワーの最上階ではヒューの所有するガラス製造会社の社員と関係者が監禁されていた。

3作とも後味がビターなのですが、今回が一番後味悪いかな。
前2作は切ないビターさで救いも感じるのですが、今回は救いがない。


『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くマリア&漣シリーズの第2弾。

両親の虐待に耐えかねて逃亡したエリックは、遺伝子研究を行っているテニエル博士の家に保護される。
一方、マリアと漣は、不可能と言われている青いバラの開発に同時期に成功したテニエル博士とクリーヴランド牧師の調査を始めていた。その矢先にテニエル博士が首を切断され殺害されてしまう。


マリアと漣パートと、エリックの視点と交互に描かれていきます。

『ジェリーフィッシュは凍らない』もそうでしたが、このシリーズはトリックも巧みなのですが、犯人の動機が切なくて人間ドラマとしても面白い。


『ジェリーフィッシュは凍らない』の記事はこちらから。
http://tomosan63.blog.jp/archives/36223228.html

第26回鮎川哲也賞受賞作で、昨年、第三弾の『グラスバードは還らない』も出版されています。
今更ながら、一作目から読み始めました。

小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉の航行試験中だった技術開発メンバー6名全員が、閉ざされた雪山で死体となって発見される。
どうやら不時着の上、誰かに殺されたようだ。
だが、犯人はどこから来て、どこに消えたのか?

閉ざされた雪山とうことで、クローズドサークルものと言えるでしょう。
しかもそれに叙述トリックも加わっており、私の好きな展開でした。

真相を追うマリア&漣という刑事パートと、ジェリーフィッシュで何が起きたのかという犯人目線のパートが交互に描かれます。

7人目はどこから来て、どこに消えたのか?
トリックが見事でした。

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