趣味の為に生きて行く。

グルメ、本、映画、旅行をメインにアップしていきます。

カテゴリ:本(外国人作家) > ドロシー・L・セイヤーズ

アガサ・クリスティと並ぶイギリスの女性推理作家と言われているドロシー・L・セイヤーズの〈ピーター卿シリーズ〉です。
このシリーズの『誰の死体?』は読んでおり、この時は読み進めようと思ったのですが、本作があまりにつまらなかったので、このシリーズを追うのは止めます。

タイトルのナイン・テイラーズは、九告鐘のことです。
教会の墓地に見知らぬ遺体が埋葬されていることが発覚し、この遺体は誰なのか?ということなのですが。

まず、前半が驚くほど冗長で、完全に心が折れ、惰性で読み切った感じです。

そしてオチも…。本当にセイヤーズの傑作なのだろうか?
私が思ったのは「幸せの青い鳥」の逆版的な。(不幸は身近にあるということ。読んだ人には伝わると思う。)

映画「オリエント急行殺人事件」が公開しましたが、アガサ・クリスティと並ぶイギリスの女性推理作家と言われているのがこのドロシー・L・セイヤーズなのだそうです。

名門デンヴァー公爵家の次男で、趣味は古書収集と犯罪捜査。
本作は、ピーター・ウィムジイ卿という貴族探偵シリーズの第1作です。

ある建築家の自宅の浴室に、忽然と見知らぬ男の死体が出現する。
男は素裸で、つけているものといえば金縁の鼻眼鏡だけ。
そしてほぼ同時に、死体の男性と姿形の酷似した金融界の名士が謎の失踪を遂げていることが判明する。

この二つの事件がどう繋がっていくのか。

正直、ミステリとしては、オチ含めてそんなに感心しなかったのですが、ピーター卿のキャラクターと台詞が良いので、このシリーズは読み進めていこうかなと思っています。


ちなみに私は早川書房から出ているアガサ・クリスティの著作89作を昨年から今年にかけて読破しております。
ポアロシリーズですと、やはり『アクロイド殺し』『オリエント急行の殺人』『三幕の殺人』『ABC殺人事件』『ナイルに死す』と有名なものが実際に面白かったです。
なお、「ナイルに死す」も実写映画化が決まったそうですね!
私はこの小説に出てくる、“男を愛している女と、女に愛させている男”というポアロの台詞に衝撃を受けました。
アガサ・クリスティはトリックの面白さはもちろんのこと、時にドロドロの人間模様が抜群に面白いのであります。
去年から海外古典ミステリを少しずつ読み進めているのですが、他の作家のものがつまらないのは、トリックだけで人間を描けていないからだなと。

このページのトップヘ