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タグ:ヴァン・ダイン


「アマチュア探偵ファイロ・ヴァンス」シリーズの3作目です。
同シリーズの4作目『僧正殺人事件』と並び、二大代表作だそうですが、私は『僧正殺人事件』の方が面白かったです。

タイトルの通り、グリーン家の人達が一人また一人と殺されていくのですが、いつもこの手のミステリーを読んで思うのは、犯人、殺し過ぎでしょうよと。
さすがに消去法であなたが犯人だって分かっちゃうでしょうよと。

と、現実的なことばかりに目がいってしまい、ミステリーに入り込めないことが時々あります。

ヴァン・ダイン 『僧正殺人事件』(東京創元社)

アメリカの推理小説家、ヴァン・ダイン(1888年10月15日~1939年4月11日)の代表作の一つです。

江戸川乱歩は本作を「黄金時代ミステリーBEST10」の3位に挙げていたのだそうです。


高名な物理学者ディラード教授の邸宅で、教授の姪に思いを寄せていた弓術選手ジョーゼフ・コクレーン・ロビンが心臓に矢が突き刺さった状態で死んでいるのが発見された。

恋敵であり死の直前まで一緒だったスパーリングに疑いがかかるが…。


マザー・グースの「誰がコック・ロビンを殺したか?」の冒頭です。

誰がコックロビンを殺したか?

それは私とスズメが言った

私の弓に矢を番え

私が殺したコックロビン


スパーリング=スズメ。

つまり「マザー・グース」の見立て殺人となっています。


この後も、次々と「マザー・グース」の見立て殺人事件が起きます。

(よって、スパーリングは犯人じゃないのですが。)


マザー・グースの見立て殺人と言えば、アガサ・クリスティを思い浮かべるのですが、時系列的にはヴァン・ダインの方が先ですね。


ミステリーとして面白かったです。

いま読んでも全然古臭くないかと。


そしてラストが良かった。

これドラマとかでやったら、賛否起きそうなラストですね。


ところで皆さん、「名探偵ポワロ」の最後(『カーテン』)ってご存じですか?

かなり衝撃的なので、少しでもポワロを読んだことのある人は、読んで欲しいなぁ。


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