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中山七里

中山七里さんの「刑事・犬養隼人シリーズ」の第4弾です。

ドクター・デスと名乗る安楽死請負い人が連続殺人を犯す話です。

社会派ミステリーとしては、ちょっと緩さを感じる部分もありますが、安楽死や死ぬ権利について考えさせられます。
ドクター・デスに依頼した人達は、当人も(死ぬ瞬間に実際どう思ったのかは分からないけれど、亡くなる寸前までは)、家族も、みんなドクター・デスに感謝しているのです。

私も全身に大火傷を負って、痛くて痛くて一睡もできない状態で、今後も回復の見込みが無いのなら、死なせて欲しいと思うだろうなと。

考え方の違いだけだよ。
だって家族を死なせたくないのも、苦しませたくないのも、根は同じ思いやりなんだから。
という台詞が印象的でした。

ラスト、どんでん返しがあります。
これ、私は普通に騙された。



『さよならドビュッシー』『おやすみラフマニノフ』『いつまでもショパン』
岬洋介シリーズの最新刊です。

岬洋介の高校時代を描いており、エピソードゼロ的な感じ。

やはり殺人事件が起きて岬洋介が解決するのですが、高校を舞台にしているだけに、ちょっと緩いというかラノベっぽさがありますね。
岬洋介シリーズを読んでいない人は読む必要ないかなと。

岬洋介が難聴になった経緯が描かれています。

刑事・犬養隼人シリーズの第三弾です。

第一弾『切り裂きジャックの告白』では、「脳死と臓器移植」という社会派テーマでしたが、今回も「子宮頚がんワクチン被害」を扱っています。

このままだと、第二の薬害エイズ事件になると警鐘を鳴らしているように受け取りました。


病院からの帰り道、母親が目を離した隙に15歳の少女・香苗が消えた。現場には中世の伝承「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。警視庁捜査一課の犬養隼人が捜査に乗り出し、香苗が子宮頚がんワクチン接種の副作用によって記憶障害に陥っていたことが判明する。数日後、今度は女子高生・亜美が下校途中に行方不明になり、彼女の携帯電話と共に「笛吹き男」の絵葉書が発見された。亜美の父親は子宮頚がんワクチン勧奨団体の会長だった。ワクチンに関わる被害者と加害者家族がそれぞれ行方不明に。犯人像とその狙いが掴めないなか、さらに第三の事件が発生。ワクチン被害を国に訴えるために集まった少女5人が、マイクロバスごと消えてしまったのだ。その直後、捜査本部に届いた「笛吹き男」からの声明は、一人10億、合計70億円の身代金の要求だった…。


本書の中で、「アメリカで誰も買わなくなった子宮頚がんワクチンを日本で売りさばくため~」という文章があり、事実は分かりませんが、まぁそいういうこともあるだろうなと思いました。

常々、この世は出来レースだと思っているのですが、薬一つ取ってみても厚労省・製薬メーカー・医師会による出来レースなんだろうなと。

私たちは常に、上の人たちの利権のために勝手に変えられてしまうルールで、出来レースを闘わなきゃならない。


でも実際に現場で働く医者も薬品メーカーの研究者の方々の殆どは、利己より善意なのです。

そうでなければ、あんな過酷な仕事出来ないですよね。

そして、そこに付け込む身勝手な人達がいるのも確か。

本書の中で、「産婦人科医は医師全体の5%しかいないのに、訴訟は全体の12%を占める」とありました。

24時間いつお産が始まるか分からない。

そして病気と違い、お産だと母子共に健全というのが当然だと思い込んでいる。

近代以前はお産で亡くなる方もたくさんいたのに。

しかもどんどん高齢出産の人が増えてきているのに、それでもなお、母子共に健全を求めてくる。

これは耳が痛いなぁと思いました。

そういう意味では、フェアに描いているようにも思います。

ただし、小説として面白いかは別。

中山七里さんの小説って、風呂敷広げるだけ広げて、尻すぼみということが多いなぁと。

本作も同様で、これが映像化されたら安い2時間サスペンスみたいになりそうだなと思いました。

内閣総理大臣に瓜二つの容姿と、その精緻な物真似で密かに話題を集めていた売れない舞台俳優・加納が、病に冒された総理の替え玉となる話。
御想像通り、加納が国民の声を代弁していくという痛快な展開です。

官僚主導・金融政策・復興予算・対テロと憲法9条の挟み・・・
現在の政治の問題点も勉強できる一石二鳥な本となっています。

ただし、加納は今まで全くのノンポリだったのに、こんな小難しいことが言えるものかなぁという違和感はありました。

「政治家が手段ではなく、目的となってしまっている」
これ、会社でも当てはまりますよね。
本来、部長というのは部員を守り・部員のモチベーションを上げるのが仕事で、その手段のための肩書なのに、部長で居続けることに固執するあまり、部員を売り、自分は闘わない。

理想とやる気に溢れた新任幼稚園教諭がモンスターペアレンツと闘いながらも認められていく話だと思って読み進めていき、中山さんにしては全くブラックさが無いなぁと思ったら、一応、その幼稚園で15年前に起きた女児連続殺人事件が絡んできました。
とは言え、青春成長物語なのかミステリーなのか中途半端で物足りない。
ジュニア小説!?と思ったくらい。

それにしても、今の親(の一部)って凄いよね・・・。
徒競争で順位をつけない、劇では女子はみんなお姫様役。
私の知人も幼稚園の先生(しかも文京区)をしていて、運動会で玉入れの玉を数えない、運動会や遠足の写真は園児のグラフを作って映っている枚数を同じにする・・・といった話を聞きましたが、ねー、まじでどうすんの?

宇多田ヒカルも、「くよくよしてちゃ敵が喜ぶ 男も女もタフじゃなきゃね 金じゃ買えない 目には見えない 答えはメンタルタフネス」って唄っているよー

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