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中町信

『模倣の殺意』に続いて読んでみました中町信。

落ち目の作家・柳生照彦から編集者の花積明日子に持ち込まれたのは犯人当てリレー小説だった。
柳生の問題編に対し、柳生は解決編をタレント作家の尾道由起子に書いてもらいたいと指名する。
面白い企画だと思った明日子だったが、柳生が書いた問題編は実際にあった事件そのままだった。
柳生は犯人を知っているのか?なぜ由起子を指名したのか?


設定は面白いと思いました。
この人が犯人なのかな?と思うと、その人が殺され、とにかく次々と人が殺されていきます。
あまりの多さにむしろリアリティさに欠けてしまい、少し鼻白むというか。
ちょっとごちゃごちゃしすぎて、後半が失速気味。

初版は1973年という古い小説です。
中町さんは本作で江戸川乱歩賞の候補となっています。
(受賞には至らず。)

新進作家の坂井正夫が青酸カリによる服毒自殺を遂げた。遺書は無く、世を儚んでの自殺として処理された。
坂井と結婚の約束をしていた中田秋子と、同人誌仲間だったルポライターの津久見伸助は、それぞれ独自に調査を始める。
秋子は以前、正夫の部屋で鉢合わせた遠賀野律子という女性を怪しみ、彼女に付きまとい追及していく。
津久見は、坂井と確執のあった編集者の柳沢邦夫を怪しみ、追及していく。

異なる人間を怪しんでいる秋子と津久見のそれぞれの目線で交互に描かれていきます。
こちらも先ほどアップした『ウェディング・ドレス』同様に、あれ?あれれ??となっていきます。
秋子と津久見が見ている正夫像がズレていくんですね。

ちょっとネタバレになってしまうかもしれませんが、折原一の『倒錯のロンド』と重なります。
でも、中町さんの方が先に書いているのですけどね。
でもそれを言ったら、海外ミステリーではもっと古くから使われているトリックだけど。

『ウェディング・ドレス』と『模倣の殺意』を読んだばかりだったので、映画「去年の冬、きみと別れ」のオチは分かってしまった…。
ま、皆が一度は書きたいと思うトリックということでしょう。

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