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タグ:美術展

国立新美術館で5月27日(月)まで開催中の「マティス  自由なフォルム」を観てきました。
https://matisse2024.jp/

マティスは後半生を過ごしたニースで、色が塗られた紙をハサミで切り取り、それを紙に貼り付ける技法「切り紙絵」に取り組みました。
今回の展示は切り紙絵に焦点を当てた珍しい企画で、切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》や、日本初公開の《花と果実》も展示されています。
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ヴァンスのロザリオ礼拝堂の再現も。

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マティスは私の好きな画家トップ3の一人なのですが、切り絵よりも装飾画の方が好きなのよねぇ。



上野の森美術館で2024年1月28日まで開催中の「モネ 連作の情景」を鑑賞しました。
https://www.monet2023.jp/

大混雑していると聞いていて、実際、今月初めに国立西洋美術館に行った際に、上野の森美術館の混雑ぶりを横目で見ていたので、平日の朝イチで予約して行きました。

結論から言うと、満足度が低かった…。
30分で観終わってしまい、え!?これで終わり??私どこか見落とした!?と。
目玉作品が無い!!
この満足度の低さは、同じく上野の森美術館で5年前に開催された「フェルメール展」に並ぶと思ったら、どちらもフジテレビ主催…。

私はマティスやボナールが好きだけど、日本人人気トップ4はゴッホ・ピカソ・モネ・フェルメールなのだそうです。なのでこの名前を出せば集客できちゃうんだよなぁ。

モネは〈連作〉という表現方法を生み出し、「積みわら」や「睡蓮」(なんと300点!)が有名ですが、実はその前から傾向はあったんだよー、とか。
同じモチーフでも、時間・季節・天候・構図でこんなに違うんだなぁ、とか。
(とは言え、連作の展示も少ない、、)
そういった点に興味があれば面白いと思いますし、私も見どころはそこだと思います。

でも多くの人は、もっとババーンとした「睡蓮」を観たいのではないかなぁ。

モネが〈サロン〉(公募展)を見限り、人物画を描かなくなって風景画に以降するきっかけとなった「昼食」が初来日しています。(この「昼食」は〈サロン〉で落選してしまったのです。)

ちなみに私は、木曜⇒萬斎さんの狂言鑑賞、金曜⇒モネ展、土曜⇒映画鑑賞&オペレッタ「こうもり」鑑賞、日曜⇒Kバレエの「くるみ割り人形」鑑賞(その前に自分自身もバレエのレッスン)という4日間です。芸術の秋だからというより、秋は公演が集中するから追いかけるのが大変…。


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上野の国立西洋美術館で2024年1月28日まで開催中の「キュビスム展 美の革命」を観てきました。
https://cubisme.exhn.jp/

パリのポンピドゥーセンターからキュビスムの重要作品が多数来日し、そのうち50点以上が日本初出品だそうです!

20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。
その名称は、1908年にブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。
伝統的な遠近法や陰影法による空間表現から脱却し、幾何学的な形によって画面を構成する試みは、絵画を現実の再現とみなすルネサンス以来の常識から画家たちを解放しました。
キュビスムが開いた視覚表現の新たな可能性は、パリに集う若い芸術家たちに衝撃を与え、瞬く間に世界中に広まり、それ以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼしています。

上野の森美術館で開催中の「モネ展」は平日でも大混雑だそうですが、こちらはゆっくり観ることが出来ました。
やはり日本人はゴッホ・モネ・フェルメールが好きですよね。
あれ?ピカソも人気のはずだけど…。

ちなみに私が好きなのはマティスとボナールで、特にピカソとブラックは好きではないのですが、印象派以降の変遷が好きなのです。(誰が誰にどのような影響を与え、それが後の美術傾向をどう変えたか。)
本展でも、シャガールがキュビスムを吸収しながら、独自の表現を擁立していく様が興味深かった。
でもって、好きではないけど、対象物を断片化させて構築するなんて、頭の中どうなっているのだろう!?という驚愕はします。
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結論から言うと、やはり私はベタっとした宗教画や肖像画、そしてキュビスムは興味無いんだなぁ。
色が美しくて可愛い絵が好きなんだわ。
アートの本質を分かっていないと言われそうですが、もうそれでよいです。

群馬県立近代美術館で11月12日まで開催中の「創作において自由なる競創 -19、20世紀の芸術家とポスター-」を観てきました。
https://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/exhibition-3411


19世紀、ポスターに新しい表現の可能性をみた芸術家たちは、互いに競うように、観る人の印象に残る、想像力豊かで、ときに遊び心のある作品を創り出し、やがては自らの個展や出版物の告知など、自己宣伝にも活用していきます。
さらに20世紀半ばには、高い技術と芸術性をあわせ持つ印刷所ムルロ工房が、美術館や画廊の展覧会ポスター制作を担い、芸術と広告の領域をさらに融合させていきました。
この展覧会では、約160点の作品により、シェレ、ミュシャ、ビアズリーら19世紀の先駆者たちの試み、20世紀の巨匠たちシャガール、マティス、ピカソ、ミロ、ダリらによるポスター芸術の確立と、戦後の展開をたどります。色鮮やかで心躍るポスターの競演を、どうぞお楽しみください。

私、ポスターが大好きなのですよ。

中高生の時はポスターカラーでポスターばっかり描いていたし、中2の運動会ではマスコットを手掛け、高校時代は美術部の部長で、文化祭のパンフレットの表紙も2年連続で手掛けたし、高1の時の文化祭のクラス展示の看板も描いたんですよね。

と言う訳で、今回の展覧会、最高でした!!
ポスターと言えば、ロートレック(「ムーラン・ルージュ」のポスターとか)やミュシャ(サラ・ベルナールのポスター)が有名だと思いますが、様々な画家が、新たに刊行される書籍や演劇、展覧会などのポスターを描かれています。

私の最も好きなマティスやボナールの他、シャガール、ジャン・コクトー、ダリ、エルンスト、ジャコメッティ、ローランサン、ミロ、ピカソなどなど。

ポスターってセンスの塊。色彩豊かだし、構図も面白い。
ドンゲンのリトグラフ「ブリジッド・バルドー」にドはまりしました。
絵葉書あったら買いたかったなぁ。

好きな画家は誰ですか?
いまネットで調べたところ、日本人1番人気はゴッホ、次いでピカソ、モネ、フェルメールと続くようですね。
あれ?ルノワールはベスト3に入っているかと思ったけど。

ちなみに私の好きな画家は、少数派だと思いますが…、マティスとボナールなのです。
(二人は仲良しだったのですよね。好きな画家ツートップが仲良し。やはり通じるものがある。)
色が好きなんでしょうね。
なのでベタっとした宗教画や肖像画はあまり興味がありません。

という訳で、東京都美術館で8月20日まで開催中のマティス展に行ってきました!

https://matisse2023.exhibit.jp/
日本では20年振りの大規模な回顧展とのこと。
《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開です!

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アンリ・マティス(1869-1954)
20世紀を代表するフランスの巨匠。
強烈な色彩によって美術史に大きな影響を与えたフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動したのち、絵画の革新者として、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に捧げました。

私は特にマティスの室内画が好きなんだー。
マティスの絵に描かれた壁紙が好きというニッチな趣味。
(一部、写真撮影可でした。)

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東京都美術館で12月12日まで開催中の「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」を観てきました。
日時指定予約制です!

https://gogh-2021.jp/

ゴッホ展は2020年1月にも「上野の森美術館」で開催されまして、コロナ前だったんだよなぁ、かなり密で入場まで寒い中50分待ったんでした。
その時はゴッホに影響を与えたハーグ派と印象派という2つのポイントで構成されていました。

今回は、ファン・ゴッホ作品の世界最大の個人収集家となったヘレーネ・クレラー=ミュラーが開館した、クレラー=ミュラー美術館から、ファン・ゴッホの絵画28点と素描・版画20点を展示。また、ミレー、ルノワール、スーラ、ルドン、モンドリアンらの絵画20点もあわせて展示し、ファン・ゴッホ作品を軸に近代絵画の展開を辿る、ヘレーネの類まれなコレクションを紹介しています。

ゴッホの軌跡を辿れるとても良い構成でした。
画家になろうと決意したゴッホがどのように習作を行ない、他の画家や滞在地からどのような影響を受けたのか、その変遷がよく分かります。

個人的には素描がたくさん観られたのが興味深かった。
素描で光と影をどう表現するかとか、技術を上げる為にテーマを決めて習作を行なっている過程がよく分かります。

やはり私はオランダ時代よりフランスに行ってからの色彩画家ゴッホが好きです。
20年以上前ですが、アルルに行って、「夜のカフェ」のモデルとなったカフェや療養所の中庭も訪れたのでした。

が、今回一番印象に残ったのはオランダ時代の「リンゴとカボチャのある静物」でした。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/134813?rct=gogh2021
これはね、暗い色調の絵なのではなく、暗がりの中の色彩を描こうとしたのだと思いますよ。
それってすごく難しいことだよなと思い、しばらく釘付けになってしまいました。

昨年は5つの美術展に行ったのですが、今年はまだ1つ(富山県美術館)しか行ってなかった。

Bunkamura ザ・ミュージアムで2021年11月23日まで開催中の「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」を観てきました。
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_pola/

私はボナールが一番好きで、あとマティスやユトリロかな。
写実的な上手な絵画が好きな訳ではなく、色彩の美しい絵画が好きなのです。
あとポスターも好きなので、ロートレックやミュシャも。

なので印象派からエコール・ド・パリ時代に活躍した画家の絵画が一挙に観られる本展覧会は好みなのですが、ポーラ美術館の絵画って国内の展覧会でよく貸し出されるから、殆ど観たことがあるものばかりでした。
そういえば、今年、富山県美術館で観たのも「ポーラ美術館コレクション展」だったわ・・・。

ゴッホの「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」の色彩が特に好みでした。 

三菱一号館美術館で2021年1月17日(日)まで開催中の、「1894 Visions ルドン、ロートレック展」に行ってきました。
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https://mimt.jp/visions/

皆さん、画家では誰が好きですか?
ゴッホ、ルノワール、ピカソあたりが人気なのではないでしょうか。
ちなみに私はボナールが一番好きで、ボナールやドニなどナビ派が好みです。

なので、ボナールが影響を受けたルドンも好きなのですが、今日気付いたのですが、絵画が好きというより、色彩が好きなのかもしれません。
美しい色彩を見ていると、心がとても落ち着きます。

2018年に三菱一号館美術館で開催された「ルドン 秘密の花園」と「ロートレックとアートになった版画・ポスター展」を観に行っているので、展示作品はわりと重なっていまいしたが(そもそも三菱一号館はルドンの作品を多数所蔵しているので)、空いていたので、「グラン・ブーケ」の展示室で一人きり(係りの方はいらっしゃいますが)の時間があり、とても贅沢な気持ちになりました。

〈色彩のルドン〉というイメージがあると思いますが、色彩(パステル)に開花したのはルドンが50歳になってからで、それまでは〈黒のルドン〉だったのです。私はこの頃の木炭画「沼の花」なんかも好きです。

ヴァロットンの木炭画も良いですよねぇ。

国立西洋美術館で10月18日まで開催の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に行ってきました。
コロナ禍により会期が変更になり、現在、日時指定制が導入されています。
https://artexhibition.jp/london2020/

本展は〈イギリスとヨーロッパ大陸の交流〉という視点で、西洋絵画の歴史を辿っているのですが、このブログでも何度か申し上げている通り、私は宗教画と肖像画には興味が無いのです。ベタっとした平面的な油絵が好きではない。今日改めて認識しました。私は上手な絵が好きなのではなく、センスの良い絵が好きなのです。

7つの章で構成されているのですが、私は1~6には興味が湧かず、7章の「イギリスにおけるフランス近代美術受容」のみじっくり鑑賞しました。
イギリスでは古典主義が重視されていたため、印象派やポスト印象派が認められたのは1910年以降なのだそうで、ロンドン・ナショナル・ギャラリーでも印象派とポスト印象派のコレクションが少ないのです。
なお、収集に多大な協力をしたのがコートールド氏だそうで、昨年末に東京都美術館で「コートールド美術館展」が 開催されたのですが、確かに〈魅惑の印象派〉というサブタイが付いていました。

前置きが長くなりましたが、私のお目当ては、初来日の〈ゴッホ最愛のひまわり〉です。
ゴッホはひまわりを7枚描いているのです。
ゴッホは、パリからやってくるゴーガンのためにひまわりを描きます。
本物のひまわりを見ながらまず4枚描きました。
最初の2枚は、背景色がひまわりの黄色の補色となる緑と青。3枚目と4枚目はひまわりと同じ黄色。
ゴッホはこの3枚目と4枚目だけが、ゴーガンの寝室に飾るに相応しいと思い、この2枚にだけサインを入れています。5~7枚目は、ひまわりの季節が終わってから描かれたもので、3・4枚目を見て描いたのだそうです。

という訳で、サインのある2枚がゴッホ最愛のひまわりということなのですね。
そして今回はその4枚目のひまわりが観られるのであります!!

ちなみに、5枚目のひまわりは、損保ジャパン日本興亜美術館で観られますよ。
1987年当時のレートで53億円で落札したそう。さすがバブル期。

そして2枚目のひまわり(背景がブルー)は、芦屋の実業家・山本顧彌太氏が所有していたのですが、1945年、戦争で焼けてしまいました・・・。

国立近代美術館で10月11日まで開催中の「ピーター・ドイグ展」に行ってきました。
https://peterdoig-2020.jp/

ご存命で、草間彌生や村上隆のような現代美術家ではなく、〈画家〉の個展に行ったのは初めてかも。
ピーター・ドイグは1994年にターナー賞にノミネートされたことで一躍注目を浴び、以来、現代アートのフロントランナーとして活躍。代表作「のまれる」は、2015年のクリスティーズのオークションで、約30億円で落札されたのだそうです。

写真は撮ってOKで、シェアしてくださいね!という趣旨だったので、何枚か撮らせて頂きました。
私が好きな3作。

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一番面白かったのは、ドイグが開催していた「スタジオフィルムクラブ」という無料映画上映会の告知用ポスターのコレクション。ドイグの視点だとこの映画はこんな風に描かれるんだ!と興味深かったです。
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「東京物語」
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「羅生門」
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「気狂いピエロ」
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1月に横浜美術館で開催していた「オランジュリー美術館コレクション」に行って以来の美術展。
コロナ禍の影響か、ピーター・ドイグが日本でマイナーだからか、空いていて快適でした。


 

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