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タグ:2点以上

私、山田洋次監督信者じゃないので、菅田将暉が出ていなかったら観に行かなかったと思う。

結論から先に。
沢田研二さんと、案外と言っては失礼ですが、野田洋二郎さんが良かった。
野田さんは昭和顔だから、この世界観に合っているなと。

ただし、ストーリーは凡庸だし、映像も特に印象に残るものがなかった。
前半が退屈。
私も途中で寝ちゃったけど、周囲の人たちも寝てたね。

映画監督を目指すも挫折し、ギャンブルと酒に溺れて借金まみれとなり、妻と娘に迷惑をかけまくっている78歳の男(ゴウ)の人生を、回想と現在と交互に描いていきます。

ネタバレになっちゃうので詳しくは書けないけど、ゴウが苦労をかけ続けてきた妻に「今自分が生きているのは君のおかげだ」的なことを言うシーンで、ちょっと感動しかけたけど。
すぐに冷静さを取り戻し、映画や小説だったら美談になるけど、現実ではごめんだなと思いました。
これだけ苦労させられるなら、結婚しないで独身で良い。

映画とは関係ないけど、沢田研二さんと寺島しのぶさんの目の下のたるみが気になって仕方がなかった。


https://movies.shochiku.co.jp/kinema-kamisama/
2.5点
5点: 数年に1作の傑作
4.5点: 今年のベスト候補 
4点: かなり面白い
3.5点: 面白い
3点: 可
2.5点: 難有り
2点: つまらない
1.5点: 酷い
1点: 殺意

あまりに酷い脚本で、久々に映画を観て怒りが込み上げてきた。
プロデューサー、脚本家、監督、全員これでいいと思ってるの?

以下、ネタバレになりますので、これから観ようと思っている人はご注意を。
製作陣の目に止まって欲しいという願いから書きます。

「神は細部に宿る」という言葉がありますが、本作はあまりに細部が雑。
映画の中で、漫画家を目指す主人公・山城(菅田将暉)が「君のキャラクターにはリアリティが無い」的なことを編集者に言われるのですが、そっくりそのまま製作陣に返します。あまりにリアリティーが無く、机上の空論に過ぎる。

Fukase演じる両角という殺人鬼が、単独で、一家4人を計4回皆殺しにするんですが、え?ゴルゴ13か緋村剣心ですか?
R指定になってしまうからか、殺害シーンは無く、両角が某一家に目を付けると、次のシーンでは4人が死体になっているのですが、いやいや、あまりにシーンが埋まっていないでしょう。
そんな貧相な体格で、大人2名含む4人を近所にも気付かれずに皆殺しにするって無理でしょう。

頭からいきます。

簡単にあらすじを。
両角は過去のトラウマから幸せな4人家族を皆殺しにしたいという欲求があり、山城はその殺害現場の第一発見者になってしまうんですね。両角も目撃したのですが、それは警察には言わず、両角を主人公としたサスペンス漫画を描いて売れっ子になり、でもって両角は漫画に出てくる殺人を模倣。両角的にはこの漫画は共作という認識。

①夜遅くに山城が「幸せそうな家をスケッチしてきて」と先生から頼まれるんですね。で、目に留まった船越家をスケッチしていたら、隣の家の人から船越家の音楽がうるさいと苦情が入ってしまい、山城は船越家に声を掛けるも反応がないから勝手に上がるんですが、え!普通は上がらないだろう!!

②第一発見者になったからといって、殻を破って売れっ子漫画家になるというのも、シーンが埋まっていないと思う。雑。

③両角は書店で山城に接触し、その様子が防犯カメラに残っているのですが、今や至る所に防犯カメラがありますからね。トレース出来ますよね。日本の科学捜査をなめるなよ。榊マリコに謝れ。

④両角が殺害現場として選んだ九条村は漫画では架空の村になっているんですね。なんで九条村なのか?って、日本の警察なら自力で調べられると思うんだけど…。

⑤両角をおびき出す為、山城は自分の本当の家族(父・義母・義妹)に囮を頼むんですが、いやこれは絶対にありえない。しかも両角がいつ襲ってくるか分からないのに、ちょっと談笑なんかしちゃって。義母役の小島聖が「困ったことがあったら遠慮しないでって言ったでしょう」的なことを言ってほほ笑んだ時はホラー映画かと思った。

⑥売れっ子漫画家になった山城はものすごい高級マンションに住んでいて、そのロビーで両角に刺されるんですが。うちですらロビーにコンシェルジュがいますし、コンシェルジュが帰ったら入口に警備員がいますから。もしくは防犯カメラ見ていた警備員がすっ飛んできますから。

誰のだか分かりませんが、ホームページによると構想10年だそうですが、10年構想してこれだけ穴だらけって逆にすごい。私は観ている瞬間からツッコミまくったぞ。その方は向いていないのでこの業界やめた方が良いと思います。

永井監督にもガッカリ。

Fukaseさんが案外演技できていたから2点にします。

これだけ書き殴っておいてなんだけど、この映画を観たことだけでも時間を無駄にしているのに、さらに無駄にしてしまったぜ。

2点
https://character-movie.jp/index.html

びっくりするほど心に何も響かなかったなぁ。
製作陣がこの映画で何を伝えたいのか分からなかった。
単に原作をどうやって切り取って、どうやって映像化するかだけを考えていたのではないでしょうか。

記憶を失い車上生活を送っている名越進(綾野剛)の前に、研修医の伊藤(成田凌)が現れ、頭蓋骨に穴を空けることで第6感を芽生えさせる「トレパネーション」という手術を受けて欲しいと言う。
最初は拒否していた名越だったが、この手術により生きる理由を与えると言われ、受けることに。
手術後、右目を覆って左目だけで人間を見ると、人が異形に見えるようになる。
それはその人の深層心理によるもので、伊藤はそれをホムンクルスと名付ける。

原作は未読です。
故に下記の疑問がまず浮かびました。

①名越は有効なクレジットカードを持っていて、お金には困っていないのですね。つまり銀行口座もあるということで、それなら自分が誰で、どこに住んでいて、どこに勤めていたか分かるのでは?
②お金はあるのだから、車上生活する必要は無いし、まずはお風呂に入りなよ。
⇒全ての記憶を失っている訳ではないのね。そして破れかぶれなのね。

③元の名越を考えると、岸井ゆきのの見た目を好きになるはずないのでは?(失礼)
⇒私って鋭い。

最後まで観たら、そういうことだったのか・・・と納得する部分もあるけれど、でも全く心が揺さぶられなかったなぁ。

あと、あの女子高生のブロックは考査的にアウトじゃない?
輪郭だけとはいえ、あんなの映して良いんだっけ・・・。
あれで解決した(彼女はトラウマを克服できた)と描くのは、それこそジェンダー問題として炎上しそうな気がするけど…。

https://homunculus-movie.com/

点数:2点
   5点: 数年に1作の傑作
4.5点: 今年のベスト候補 
   4点: かなり面白い
3.5点: 面白い
   3点: 可
2.5点: 難有り
   2点: つまらない
1.5点: 酷い
   1点: 殺意

原作は未読です。

高校生トップアスリートと戦国武将、どちらが強い?
徳川家康が天下統一できたのは未来から来た高校生のおかげだった。
という設定は面白いと思いました。

予想外に高校生側がたくさん死ぬのに驚いた。
なんでPG12なんだろうと思っていたのよね。
(「バトル・ロワイアル」のような残酷な感じではありませんが。)

未来からタイムスリップしてきた高校生をいきなり斬りつけるかなぁと疑問に思ったのですが、(見たことない服装だし、子供だし)それは途中で一応納得できました。

が、一番のツッコミは、あれだけたくさんの高校生が死んで、現代に戻った際に大騒ぎになりますよね。本当のことを言っても誰も信じてくれないだろうから、ハーメルンの笛吹き現れる的な行方不明で片づけたのか。いずれにせよ、あの学校は廃校になると思うんだけど・・・。

まぁそこは目をつむるとして、個人的にはもっとトップアスリートとしての戦略を期待していたんだよねぇ。

あと、映像も目新しさが全くなかったなぁ。

ラストも、あの人が××した時に予想できた。
あおいという名前の漢字が蒼ではなく葵だったら良かったのに。

真剣佑が良かった。
山崎紘菜がヒロインなのは行政すぎるだろー。
TOHOシネマズの幕間の「シネマチャンネル」でしか見ないのに、ヒロインって・・・。

2.5点
https://brave-gunjosenki.jp/

私、吉田修一さんの著作は全て読んでいて、『悪人』『怒り』そして「産業スパイ鷹野一彦シリーズ」が三大好きな作品です。
鷹野一彦シリーズは『太陽は動かない』『森は知っている』『ウォーターゲーム』の三部作で、とにかく鷹野が切なくて良いの。日本版ジェイソン・ボーンだと私は思っている。

なので実写化が決まった時も楽しみな気持ち半面、不安な気持ちも。
鷹野が藤原竜也というのはなるほど!と思いましたが、邦画でやったら陳腐なものになるのではないかと。

で、実際観ての感想は、「なぜこうなった?」

一作目の『太陽は動かない』(太陽光エネルギーを巡る情報戦を描いた)の良いところは、鷹野の過去が殆ど出てこないところなのよ。
ジェイソン・ボーンだって、過去なんて殆ど描かれていないでしょう?

それなのに高校生の鷹野がスパイになるまでと初任務を描いた『森は知っている』を中途半端にミックスしちゃったから、アクション映画にしたいのか、お涙頂戴ものにしたいのか、意図が不明確に。

とにかく回想が多いし、回想の入れ方が下手!
だから本線のスピード感が損なわれ、アクション映画としてつまらなくなってしまっている。

このしみったれた感じ、船が沈没しそうなのに一人一人トラウマ語っちゃう「海猿」みたいだなと思ったら、監督が同じく羽住さんではないか。
この人、本当にトラウマ語りが好きだね。
ここまで過去を説明しないと不安なのでしょうか?

そしてAYAKOのキャスティング。
え、何で韓国人の女優なの??
まぁ日本人だと菜々緒くらいしかイメージに合う人いなくてキャスティング出来なかったのかもしれませんが、AYAKOという名前で日本語カタコトなのは違和感。
日本人の女優にして、デイビッド・キムとの会話は英語にすればよかったのに。

AYAKOは日本人の女優にして、監督を韓国人(「新感染」のヨン・サンホとか)にすれば良かったと思う!

2.5点
https://wwws.warnerbros.co.jp/taiyomovie/

ヴェネツィア国際映画祭で途中退場者が続出したが、同時に10分間のスタンディングオベーションを受けたというチェコ映画。

第二次大戦中にナチスのホロコーストから逃れるため、たった一人で田舎に疎開したユダヤ人少年。
最初の預かり先の老婆が亡くなってしまい、家に戻ろうとして漂流する一種のロードムービーです。

いやはや残酷で、はっきり言って不快でした。
少年が次々に残酷な目に遭う+人間の残酷さを目の当たりにするのですが、内容が実に露悪的。
私はとにかく動物が残酷な目に遭うのは観たくないんだわ。(ベジタリアンじゃないので綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、生きる為ではない虐待としての殺生は耐え難い。)

ところで。
殆どの戦争の原因が宗教だよね。
宗教で世界が平和になったことはいまだかつて無いよね。
教会に通っている人がこんな残酷なことするって、一体聖書で何を学んでいるんだと本作でも思ったわ。

2点
http://www.transformer.co.jp/m/itannotori/ 

凡庸な脚本と演出。
本編より予告の方が良いです。

平成元年生まれの男女の13歳から31歳(平成から令和へのまたぎ)までを描いているのですが、ストーリーが一本線で、縦糸も横糸も無い!
ネタバレになるので詳細は書きませんが、次から次へと不幸が起こり、すれ違いの連続。

私からすると出来事追いのダメな脚本。
作り物感に白けてしまい、不幸のオンパレードなのに泣けない。

と言うか、私は〈自分が辛い〉という話では泣けないんだと気付いた。
だって、自分の人生が辛いのなんて当たり前では?
自分だって辛いのに他人を思いやれる、他人のために自分を犠牲にできる、ということで初めて泣けるんだと思う。


2.5点
https://ito-movie.jp/
 

私、そもそも行定監督作品は全く好きではないし、又吉さんの小説も『火花』で嫌になってその後は読んでいないのですが、山崎賢人が好きなので、観てみました。

まぁありがちな、自意識が過大した売れない劇作家と、彼を生活面で支える彼女の話。
劇作家はどんどん調子に乗って彼女に甘えるという子供でも思いつく展開。

地獄のつまらなさでした。
観る人のことを全く考えていない雰囲気ものの自己満映画。

そもそも、何で映画化しようと思ったのか。
何でこんなつまらないもので、他人の時間やお金を奪おうと思うのか?
こんなつまらないものを世に送り出して、申し訳ないと思わないのだろうか?

行定さんはこんなつまらないもので他人を巻き込むのやめて、紙芝居でも作ってろと本人に直接言いたいです。


https://gekijyo-movie.com/ 

2012年のヴェネツィア映画祭で「嘆きのピエタ」がグランプリを受賞したキム・キドク監督の最新作。
私は「魚と寝る女」以降、殆どの作品を観ております。
キム・キドク、パク・チャヌク、ポン・ジュノと韓国三大監督の1人ではないでしょうか。

劇場にキム・キドクの作品なのに何故かおばさんがたくさん。
あー、チャン・グンソク目当てかー。
ふ。洗礼を受ければよいさ、きっと劇場を出る時には青ざめているはず。
と思ったら、キム・キドク作品の殆どを観ている私でも、さすがにこれはない!と思いました。
あまりのエグさに、免疫力が落ちそう・・・。

キム・キドクは、元々画家志望だっただけあって、エグイけど美しい映画を撮る監督だったの。
「春夏秋冬そして春」「サマリア」「弓」。
「嘆きのピエタ」のラストはあまりの衝撃に椅子から転げ落ちそうになったけど、美しいと言えば美しいのかも。
が、本作は、俗悪!

客船というクローズドサークルの中で極限状態に陥った人間たちがどうなるか、という話なのです。
大体どんな悲劇が起こるか想像つくじゃないですか?
が、なぜかまだ船に乗ったばかりな上に極限状態にも陥っていないのに、序盤からすぐにそういうことが起きるの。ストロークが全く無いAV(ちゃんと観たことないけど)かよ!

なんかこれには設定的な理由があるのかな?
そもそも時代設定はいつ?
なぜ藤井美菜の日本語とチャン・グンソクの韓国語が通じ合っているの?
何かあるの?

はい、何も説明は無く、回収もありません!

ただただグロかったなぁ。
美学はどうした!?

2点
https://ningennojikan.com/

「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」「舞妓はレディ」の周防正行監督の最新作です。

子供の頃から活動弁士に憧れてた染谷俊太郎は、活弁士募集の言葉に騙され、偽弁士として泥棒一味の方棒を担がされていた。一味からどうにか逃亡した俊太郎は、小さな町の映画館「青木館」にたどり着く。そこで活弁士としての才能を開花させた俊太郎だったが・・・。

うーん、期待していただけに、残念でした。
一言で表すと、ドタバタしているのにグダグダ。

冒頭の子供の頃のくだりは長すぎて退屈だし、後半はドリフかよ!というドタバタ。
しかも面白くない。
頭の中ではずっと「え?なんの話?」という言葉がグルグルしていました。

俊太郎を演じた成田凌さんは頑張っていたけれど、もっと声の良い俳優さんがいたのではないかなとも。

それにしても高良健吾さんは役によってガラリと変わりますよね。
モトカレマニアのまこちんと同一人物とは思えない。

2.5点
https://www.katsuben.jp/

 

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