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タグ:4点以上

「ミッション:インポッシブル」シリーズの第6弾で、監督・脚本は前作に続きクリストファー・マッカリーが努めています。
まぁ、ここから初めて観ようとする人はいないと思うけど、前作と繋がっているのでご注意を。

クリストファー・マッカリーは、「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー賞の脚本賞を受賞した人で、トム・クルーズとは脚本家として「ワルキューレ」「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「ザ・マミー」、監督として「アウトロー」と数多くのタッグを組んでいます。

前置きが長くなりましたが、「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家だけに、騙し合いと伏線が見どころです。

アクションも、パリのカーチェイスはさほど驚きはありませんでしたが、ラストの崖の切れ目?谷間?のアレは新しいと思いました。

一番の見どころは、何と言ってもトム・クルーズのプロ根性ですよ。
56歳ですよ!?凄いわ・・・。


4点
http://www.missionimpossible.jp/

観に行ったの7月中旬だったのですが、感想を書きあぐねているうちに3週間以上経ってしまったので、もう潔くこれだけにすることに。

ものすごく面白かったです。
間違いなく今年の邦画ナンバー1かと。
(「万引き家族」の100倍面白いし、今年はこれ以降、観るべき邦画が無いので。)

何も予備知識を入れずに観るのが良いです。
(知人はちょっとだけ聞いちゃったそうで、展開読めてしまったと言ってました。)
私は面白いらしいということだけで観に行ったので、頭1/3位でおぉーーー!?となり、座り直したもんね。

最初はほんの数館でのロードショーでしたが、先週末から拡大し、TOHOシネマズでも観られますよ!
そして公開7週目にして興行収入ランキング10位入り!
この土日、「BLEACH」に勝ってる(笑)

内田けんじさんの「運命じゃない人」を観た時のようなインパクトでした。
脚本・監督の上田さん、天才現れたなぁと。
ところで内田けんじさん「運命じゃない人」「アフタースクール」「鍵泥棒のメソッド」以降、どうしちゃったのだろう。どなたか消息をご存じないですか?

4.5点
http://kametome.net/index.html

老いた母、母の年金頼りの息子夫婦とその子供、妻の妹。
一見、何の変哲もない5人家族には、実は秘密があった。
5人には血の繋がりが全く無かったのだ。
ある日、息子夫婦は、冬の寒空の下でベランダに出されている幼い少女を”拾う”が・・・。

是枝監督は、親の年金を不正に受給していた家族が逮捕された事件に着想を得て、「犯罪でしかつながれなかった」というキャッチコピーを最初に思い浮かべたそうです。

ですが私は、<犯罪でしかつながれなかった>というよりも、<血という受け身のつながりよりも、自分が選び取ったつながりの方が強いのだ>という感想を抱きました。

目黒区の5歳児虐待死と重なり、色々なことを考えさせられました。
血の繋がりなんて、占いと同じくらいに思えれば良いのになと。
良いものだけ信じて、悪いものは気にしない。
血の繋がりという呪縛に苦しんでいる全ての人々が解放されますようにと思うけれど、でもそれは子供には通用しないものね。
生まれた時に、既に脳に「親だからといって必ずしも子供を愛している訳ではない」「親に愛されなかったからといって、必ずしも自分のせいではない」ということがインプットされていれば良いのに・・・。

話が脱線しました。

この一家の冬から冬までを、是枝さんが時間をかけ丁寧に演出しています。

樹木希林さん、リリー・フランキーさんはもちろんのこと、安藤サクラも素晴らしかった。
特に後半の泣きの演技が印象的で。あぁ、こういう泣き方もあるんだ…と。
お兄ちゃん役の子役、この子は来るだろうねー。

ところで、これまで是枝作品もパルム・ドール受賞作も観ていないのに、日本人がパルム・ドール獲ったということだけで本作を観に行っている人とは、どうしても相容れない。私とは人生観が異なるのだろうなと思います。
「いいじゃん、これをきっかけに映画観るようになってもらえれば~」と言う人もいると思いますが。


4点
http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/

広島県警本部から呉原東署に赴任してきた広島大卒の若手エリート刑事・日岡が、暴力団より暴力的な刑事・大上と暴力団を追いかけ続ける話。

実は日岡には大上を内偵するという裏のミッションがあり、大上の常軌を逸した捜査を最初は否定していたのですが、徐々に刑事としてはすごいと思うようになっていくと。


暴力団抗争+実は大上は…的な感動話+日岡の成長譚で、定型だし展開は読めてしまいます。
(読めてしまうのに、あの日誌のくだりは泣けましたが。)


が、とにかく圧がすごい。
さすが白石監督、昭和臭たっぷりの東映映画っぽい演出。
わかっているなぁと。
そして俳優陣の演技。役所さんはさすがな演技だし、松坂桃李も良かった。
(でも期待しすぎたのか、想定内の演技ではあったけど。)


一番思ったのは、男性の俳優さんだったら、みんなこういうのやりたいんだろうな、と。
もう、楽しんで演技しているのが伝わるもの。
それこそ、やっちゃる!って感じ。


結構エグいシーンも多いので、ご注意ください。


4点
http://www.korou.jp/

面白かったです。

貧しい家庭に生まれ、厳格な母親ラヴォナに育てられたトーニャ・ハーディング。
フィギュアスケートの才能に恵まれた彼女は、血のにじむような努力を重ねて、アメリカ代表選手として1992年のアルベールビルオリンピックに出場するも、メダルには届かなかった。
フィギュアスケートを諦めウェイトレスをするトーニャに吉報が。次の冬季オリンピックは4年後ではなく2年後だという。それなら可能性があるかもしれないとトーニャは奮起、リレハンメルオリンピックの出場権を手に入れるが、元夫のジェフ・ギルーリーの友人がトーニャのライバルだったナンシー・ケリガンを襲撃し、大怪我を負わせてしまう…。

トーニャ、ラヴォナ、トーニャの元夫、その友人、記者、登場人物がそれぞれの目線で事件を語ります。

で、記者の「馬鹿しか登場しない」という台詞が秀逸。
まさにそうなんです。
全員が浅はかで場当たり的で本当に愚か。

この映画を観て一番思ったことは、自分の人生をダメにするのは、他の誰でもない、自分自身だということ。

誰のせいでもない。自分しか自分の人生をダメにできる人はいない。
トーニャは襲撃事件のことを知らなかったと主張していますが、仮にそうだったとしても。
トーニャの夫でもトーニャの夫の友達でもない。
こんな友達のいる、こんな夫を選んだ自分自身が悪いんです。

それにしても、全員上手かったなぁ。

強烈な母親ラヴォナを演じたアリソン・ジャニーがアカデミーの助演女優賞を受賞していますが、トーニャ役を演じたマーゴット・ロビーも素晴らしかった。
エンドロールに実際のトーニャの試合映像が流れるのですが、衝撃が走りましたよ。何が衝撃って、本編内のマーゴット・ロビーの演技とそっくりそのままなんです。
逆ですね。マーゴット・ロビーがトーニャの演技を完全コピーしているんです。ちょっとした仕草や足さばきまでそっくり。
「鳥肌が立つ」って本来は、感動や興奮した時などの良い意味では使わないんですが、でも本当に鳥肌が立った。

そして夫の友人!デブで引きこもりの童貞(って私ではなく映画の中で言われるんですよ)なのに、自分は諜報員で世界中で仕事をしていると本気で思い込んでいて、この襲撃事件でもプロの諜報員気取りなんですよ。その演技に戦慄しました…。

監督はクレイク・ギレスピー。

「ラースと、その彼女」の人だと知って、納得。
だからどこかシュール・コメディのエッセンスがあるのね。
カメラアングルやカメラワークも面白かったです。

これは是非観て欲しいです!



4.5点
http://tonya-movie.jp/

舞台は1971年、ベトナム戦争が泥沼化し、反戦の気運が高まるアメリカ。
ベトナム戦争に関する非公開の政府報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をスクープした「ニューヨーク・タイムズ」が指し止め命令を受ける。
ライバル紙に先を越された「ワシントン・ポスト」の編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、残りの文書を独自に入手し、全貌を公表しようと奔走する。

ちょうど「ワシントン・ポスト」は家族経営から脱却すべく、株式上場したタイミングだったんですね。
政府に訴訟を起こされ敗訴したら、投資家が去ってしまう。
役員会のメンバーが文書を掲載するのに反対する中、社主であるキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、どういう決断を下すのか。

監督はスピルバーグです。
ほぼ同時期に「ウィンストン・チャーチル」を観たのですが、アメリカ人監督とイギリス人(ヨーロッパ)監督の違いを感じました。
実際にあった出来事を元にした社会派であっても、ジョン・ウィリアムズ(「スター・ウォーズ」のテーマなど)の音楽がババーンと流れ、完全にエンタメにしているスピルバーグと、陰影に富んだ美しい映像で情緒的に描くジョー・ライト。

緊迫感があって面白かったです。
ちょっと音楽が厚すぎだと思いましたけどね。
あと、トム・ハンクスとメリル・ストリープが香川照之と高畑淳子に見えてくる。ドヤ顔演技。
もう少し、自分が自分がではなく、相手を立て、引いた演技をしても良いのではないかと思いましたけどね。

そして、報道の自由について考えさせられました。
メディアが権力を監視するという役割を担っていると言うのであれば、株式上場したりスポンサー付けるべきじゃないよなと。
少なからず投資家やスポンサーへの忖度は生じるだろうし、逆に、投資や協賛はしてもらいたいけど、報道の自由なんだから、そういう状況になったら容赦なく叩きますよ、というのはズルイと思います。
それなら協賛してもらったお金を返すべきですよね。


4点
http://pentagonpapers-movie.jp/


ほぼ同時期に「ペンタゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「レッド・スパロー」を観ましたが、私には「レッド・スパロー」が一番面白かったです。

ボリショイ・バレエ団のプリンシパルであるドミニカは、怪我によりバレリーナ生命を絶たれてしまう。病気の母を抱えているドミニカに手を差し伸べたのは、ロシア情報庁の幹部である叔父・ワーニャだった。母の治療費を負担してもらうかわりに、ドミニカはやむを得なくスパイに転身する。

ドミニカが送られたのは、相手を誘惑して情報を得る(ハニートラップということね)スパローと呼ばれるスパイを養成する学校で、その授業シーンはAVか!というような展開。
(こんな所に送るなんて、叔父さんは変態としか思えない。)

ドミニカはスパイとして天賦の才を持っていて、すぐに才能を開花させ、目覚ましい成果を上げていくが、ターゲットであるCIA捜査官・ナッシュと出会い、恋に落ちてしまう。

ドミニカはアメリカのダブルスパイになるのか?
それともナッシュと恋に落ちているというのは演技で、彼を騙そうとしているのか?
この辺りのどっちなんだ!?という二転三転感。
そして、ドミニカVSワーニャの騙し合いも面白かった。
ラストもそう来たか!どこから仕込んでたんだ!?と。

ロシア人という設定なのに全員が英語喋っていることに最初は違和感がありました。
(ロシア人だけど、外国人と話しているから英語なのかな?と思いきや、これはロシア語で喋っているという設定なのね、と。)

ドミニカがあまりにすぐに才能を開花させるのも少し気になりました。
もう少し厳しい特訓シーンがあった方が納得感あるような。
でもそれくらい天才ということなのかも。

ま、一番気になったのは、ジェニファー・ローレンスがプリンシパルという設定だけどね。
私、バレエを習っているのですが、あんなに肉付きの良い先生いないよ…。

監督は「ハンガー・ゲーム」シリーズでもジェニファー・ローレンスとタッグを組んだフランシス・ローレンスです。


4点

私にとってギレルモ・デル・トロ監督は、「パシフィック・リム」の人ではなく、「パンズ・ラビリンス」や「クリムゾン・ピーク」のダークファンタジー&不条理ファンタジーの人。

とても良かったです。
障害者・ゲイ・黒人が半魚人を救うために国家と闘うという、マイノリティによるマイノリティのための国家との闘争という社会派としての側面もありますが、私は単純に、恋愛物としてグッときました。

「キャロル」(2016年のマイベストムービー)と近いものを感じます。
男性の中で相対的にお金持ち、女性の中で相対的に美人、といった相対的なものではなく、この人(半魚人だけど)でなければダメなんだという絶対的な唯一無二の愛。
昔から私はこのテーマが好きなんですよね。

とにかく美しく、画面から目が離せない。
予告にも使われている水で埋まったアパートの部屋のシーンだけでなく、細かいカットも美しい。
「キャロル」でも車窓のシーンが印象的だったのですが、本作でもバスの窓に当たる雨粒が心に残りました。

ラストの手話はうっかり泣くかと思った。

とかく偽善的な話になりそうなもんですが、所々ブラックなのも良かった。

サリー・ホーキンス、美人じゃないけど(逆にこの役は美人だと説得力が無い)素晴らしい女優さんです。

そして何よりもギレルモ監督の想像力と創造力。
「パンズ・ラビリンス」を観た時もぶっ飛んだけど、やはり天才だなと。
映画にとって一番大事なのはストーリーではなく、やはり映像だよね、と改めて思いました。(ストーリーなら小説読めば良いじゃんと思う。)

そう。人間にとっても最も大事なのは想像力だよね。
どうか、世界中から動物虐待と児童虐待が無くなりますように。
どうか、他者の痛みを共感する能力をDNAレベルで全人類に組み込んでください。
エンドロールが流れている間、ひたすら願ってしまいました。

第90回アカデミー賞の作品賞・監督賞・作曲賞・美術賞
第75回ゴールデングローブ賞の監督賞・作曲賞
第74回ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)
(他にも色々)を受賞しています。

まだ「ファントム・スレッド」「ペンタゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「君の名前で僕を呼んで」「レディ・バード」を観ていないけど、クリストファー・ノーランが監督賞を撮ると思ったんだけどなー。
(アカデミーの作品賞は、脚本賞or脚色賞にノミネートされていないものが選ばれることはほぼ無いので、「ダンケルク」は選ばれないだろうとは思っていた。)


4.5点
http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/


良い映画でした。

ビジネスで成功し何不自由無い隠居生活を送っているハリエットは、生きているうちに自分の訃報記事を用意しようと考える。
執筆を依頼された地元新聞社の訃報記事担当者のアンが取材を始めるが、疎遠になっていた家族もかつての同僚も、誰一人としてハリエットのことを良く言う人はいなかった。
理想とはほど遠い内容の原稿を読んだハリエットは、最高の訃報記事にすべく行動を起こす。

シャーリーン・マクレーンが、全ての人から嫌われている<スクルージおばさん>ハリエットを演じています。

完璧主義者のハリエットは、誰のことも信用していないし、任せない。
美容院に行っても自分で髪の毛を切る、病院に行っても自分で診断する…。

取材を受けた周囲の人たちのコメントがブラックで笑ってしまいました。
あれは人間の形をした黒い雲
彼女のことを忘れたくてセラピーに通っている
嫌い、嫌い、とにかく大嫌い
何か一つでも良いところはないですか?と食い下がるアンに、「・・・良いこと?彼女が死ぬことね」とまで言う人も。

そして、訃報記事に良いことを書いてもらうべく、「どこかに可哀想な子供はいないかしら?」とアンに探させる本末転倒っぷり。

でもハリエットといるうちに徐々にアンは感化されていきます。
やはり成功している人は違うということですよね。
この辺りの関係は、「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープとアン・ハサウェイに近いかも。
でももっとちゃんと心の交流があって、最後は泣ける。

とかくベタなお涙頂戴ものになりそうなところを、シャーリーン・マクレーンの巧みさと、ブラックギャグ、全編を彩るミュージックがポップに仕上げています。



4点
http://tsuzurimasu.jp/

 

音楽が本当に良かった。
早速、サントラをダウンロードして、ずーっと聴いている。
音楽だけで言えば、「ラ・ラ・ランド」より断然好み。
(「ラ・ラ・ランド」もサントラをダウンロードしたけど、結局、「Another Day of Sun」しか残していない。)
正直、映画よりサントラの方が良いくらい。

「The Greatest Show」「This is Me」「A Million Dreams」「From Now On」全て名曲。
でも私が一番好きなのは、「Never Enough」。

Never, never~♪
これ、鑑賞中にまじで震えた。

こんなの目の前で歌われたら、恋に落ちゃうよ。
バーナム(ヒュー・ジャックマン)はジェニー・リンド(世界的オペラ歌手)に完全に恋に落ちたと思ったんだけど…。
あそこで浮気しちゃってこそ、初めてストーリーが動くと私は思うんだけどね。

ストーリーは大したことないです。
でもそれは仕方ないですよね。
ミュージカルって、歌の部分で話が止まっちゃうから、あまり複雑なストーリーは不向き。

なので内容はあまり語れることが無いです。

冒頭のヒュー・ジャックマンの「The Greatest Show」にドーパミンが過剰分泌されて気絶しそうだったわー。俳優でこんなに歌が上手いなんて、どういうことなんだ。

バーナムの奥さん役を演じたのは、“金髪なだけでよく見たら美人ではない五大女優”の一人であるミシェル・ウィリアムズ。
(他、キルスティン・ダンスト、レネー・ゼルウィガー、グウィネス・パルトロー、エイミー・アダムス。ミア・ワシコウスカとジェニファー・ローレンスも入れたいところ。)

なお、監督のマイケル・グレイシーはCMの人で、本作が長編映画デビュー作。
次回作は「NARUTO」だそうですよ!


4点
http://www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/

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